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黒龍荘の惨劇 (光文社文庫 お 35-7)

黒龍荘の惨劇 (光文社文庫 お 35-7)

黒龍荘の惨劇 (光文社文庫 お 35-7)

作家
岡田秀文
出版社
光文社
発売日
2017-01-11
ISBN
9784334774073
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黒龍荘の惨劇 (光文社文庫 お 35-7) / 感想・レビュー

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ナルピーチ

“杉山潤之介”の残した手記を元に綴られた物語。杉山が本書の語り手となり、友人の名探偵“月輪龍太郎”と共に事件の謎に迫っていく。往年のホームズスタイルで描かれた作風ではあるが読み応え満載の一冊だった。舞台は明治、政界の大物“漆原安之丞”が住まう邸宅「黒龍荘」で起こる連続殺人事件。童謡わらべの唄に見立てた殺害方法、時代背景に沿ったトリックは複雑ではないものの、読めば驚愕すること間違いなし。事件に纏わる「十六の謎」この謎を全て解き明かす事が出来た時、惨劇の幕は閉じていく。

2021/04/17

chiru

伊藤博文の書生,月輪龍太郎を探偵役とする本格ミステリー。序盤から首なし死体と首消失事件が立て続けに発生。手がかりの乏しい事件に関わる“十六の謎”とは。使い回され度の高いシチュエーションというハンデをものともせず、ワントリックに勝負を賭けた作品。「見立て」「わらべ唄」「大量生産される死体」など横溝オマージュ全開。犯人をロジカルに炙り出し、ラストスパートとばかりに一気に真相が明らかにされる解決編が圧巻!!衝撃的な真相に啞然💦ある仕掛けを見抜くことでシンプルなQED.になるのが面白かった!★4(1巻は未読)

2021/05/29

麦ちゃんの下僕

[第1回○○荘めぐり⑤]最後は、東京市郊外にある漆原安之丞氏の大邸宅。元はある大名家の下屋敷で、庭園の池に架かる黒い橋を見て山縣有朋(漆原氏は彼の側近)が「黒龍荘」と名付けたそうです。◇2014年刊行の作品ですが、舞台は明治26年の東京。体裁はホームズ風で、わらべ歌に見立てた連続首切り殺人という横溝正史的な事件に、ファイロ・ヴァンスを思わせる名探偵…しかもあの伊藤博文や山縣有朋も登場!という、何ともゴージャスな内容です!真相のあまりのおぞましさも特筆もの!ミステリー各賞の候補となったのも頷ける名作です!!

2020/07/26

セウテス

【月輪龍太郎】シリーズ第2弾。明治26年前作から9年が過ぎ、月輪は銀座に萬相談所と称す探偵事務所を開いている。事件は黒龍荘と呼ばれる、漆原邸で起こった連続殺人事件である。主人漆原が首なし死体で発見され、わらべ唄になぞらえる様に屋敷の住人が、一人また一人と殺されていく。見事、大胆かつ猟奇的な犯行であり、作中何ヵ所もの違和感に推理を重ねてたものの、全く真相に近付けなく完敗である。ここまで犯罪の構造が見えなかった作品は、現代作品では少ない。真相解明の後確認すると間違いなく推理が可能で、悩み続けた3日間となった。

2020/10/12

森オサム

月輪シリーズ二作目。なんとも無能な探偵が居たもんだ!。屋敷に滞在しながら同館で連続する殺人が全く止められ無い(何人なのかは目次を見れば分かります)。最後に全ての謎に説明が付き何とか面目躍如となりますが、名探偵とは呼び辛いモヤモヤ感が残りました。ただ、事件の真相は分からなかったので驚かされたし、明治時代を舞台にした意味も有り悪く無かったとは思う。また、法月綸太郎氏の解説が見事なフォローで、作品のクオリティが一気に上がった様な感じがした。なるほどなぁ、評論家として良い仕事ですね。なので、本作は文庫がおススメ。

2020/02/15

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