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竜王氏の不吉な旅 (光文社文庫 あ 2-70)

竜王氏の不吉な旅 (光文社文庫 あ 2-70)

竜王氏の不吉な旅 (光文社文庫 あ 2-70)

作家
鮎川哲也
出版社
光文社
発売日
2022-12-13
ISBN
9784334794576
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竜王氏の不吉な旅 (光文社文庫 あ 2-70) / 感想・レビュー

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KAZOO

鮎川哲也の「三番館」シリーズで今まで未発表の作品を入れての再刊です。すでにほとんど読んでいたのですが、この表題作が区割りました。元刑事の探偵が依頼された事件に行き詰まるとバーのバーテンダーからヒントをもらい解決していきます。最初に読んだときにはかなり楽しめたのですが、今回読み直したら少し印象が薄れました。やはり鮎川作品は長編の方がいいのかもしれません。

2024/04/26

geshi

堅いイメージの鮎川作品の中で特徴的なのはユーモアと軽妙さ。力を入れずにさらっと読める分、ミステリとしてはワンアイデアという感じ。『春の驟雨』冒頭の雨がちゃんと使われているのは好きだけど証拠はうかつ。『新~』幻の女型で引き回し太割に解決がしょぼい。『竜王氏~』正統派アリバイ崩し、。ラスト1ページの切れ味。『白い手黒い手』邪道だし手の理屈もとってつけた感。『太鼓~』依頼人の潔白が証明できていないのでは?『中国屏風』論理が逆算的に繋がっていく所は面白い・。『サムソンの犯罪』意外というより単なるズルに思える。

2023/04/05

Urmnaf

「三番館」全作品を初出順に全4巻にまとめ直す新シリーズの1巻目。全36作のうち、初期6篇を収録。これまでの短編集に未収録の表題作が今巻の目玉。表題作の「竜王氏〜」は初読みだったが、鉄道トリックもので三番館の中では風合いが異なる。事件の依頼を受けた私立探偵がバーのバーテンに相談すると、快刀乱麻を断つが如く解決に導く。のだが、バーテン自身の謎解き部分の描写は少なく(探偵と犯人の対決がメイン)、バーテンさんの名探偵としての印象は薄い。その辺が「黒後家」のヘンリーとは異なるところ。

2023/08/18

ココノビエガク

三番館シリーズ大好き。纏めて売ってくれるの、本当に有り難い。シリーズ文庫は、古くなってきたから、電子じゃないと手に入りにくいんだよね。事件弁護士から依頼を受けた私立探偵の私が、調査に行き詰まり、気分転換も兼ねて訪れるバー三番館。そこの達磨の様なバーテンは、雑学と推理力に秀でており、ヒント(最早解答)を貰って事件を解決する。ストーリー固定の短編集なので、短い時間で本格を堪能できるのが魅力。表題作が一番好きだなぁ。

2023/01/26

Inzaghico

読んでいてすぐにアシモフの「黒後家蜘蛛の会」シリーズを思い出した。「黒後家蜘蛛の会」シリーズでは謎解きは給仕のヘンリーが担い、この「三番館」シリーズではバーテンダーが担う。よくよく考えたら、似ているのはそれくらいか。「黒後家蜘蛛の会」は舞台がレストランから一歩も出ないけれど、「三番館」は主人公となるしがない私立探偵の調査シーンも描かれる。と思ったら、鮎川自身が「黒後家蜘蛛の会」とこのシリーズの類似を指摘していたとのこと。そりゃそうよね。

2023/01/02

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