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或るギリシア棺の謎

或るギリシア棺の謎

或るギリシア棺の謎

作家
柄刀一
出版社
光文社
発売日
2021-02-23
ISBN
9784334913861
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或るギリシア棺の謎 / 感想・レビュー

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雪紫

「ギリシャ棺」は未読(なお、表紙に納得。だが、初見はあの手に持ったやつヨードチンキに見えてしまった)。それゆえか、読んでて「Yの悲劇」を思い浮かべてた。信じる価値観やしきたりという己の道を貫く一族への怪事件。ラストは止まらないが時代錯誤と言うべき価値観とそれゆえに寄せ付けず否定する残酷さ、探偵の操りすら否定するずっしりとしたロジックと執念にはただ重い・・・。しかし、この趣向からすると解決はしたが信ずる平穏を破壊された安堂家はどうなってくのだろうか(慈善事業へのスタンスはその信念から変えたくないだろうが)?

2023/06/03

ア・トイロッテ(マリポーサとも言う)(各短編の評価はコメントで)

★★★☆7 柄刀一の謎シリーズ二作目。この作家の書く文章にはいつも苦手意識あるのだが、ミステリーとしてはいつも良い内容を書いているので読み続けている。この作品がモチーフにしているのはクイーンの『ギリシャ棺の謎』であるとタイトルから窺えるし、内容もまたモチーフ元で重要な役割を果たした〇〇が共通している。本作では動機が現実離れしているために、柄刀一に物語のほうにも力を入れて読者である自分の気持ちを盛り上げてくれたらよかったのにと思ってしまった。もったいない部分はあるが、ミステリ面では満足したところの多い良作。

2024/01/23

rosetta

★★★✩✩『エジプト十字架』に続く国名シリーズ。戦国時代末期に日本に漂着したギリシャ人の末裔の大富豪一族。長老の女性の死に殺人の疑いが。更には掘り起こされる四年前の孫娘の惨殺事件。 せっかくなんだから館の図面つけて欲しかったなぁ。 そんな動機でそんな事するかなぁ、という疑問は新本格に対しては持っても意味が無い。基本的にリーダビリティは悪くないのだが、解決編がやたらとダラダラ長ったらしいのは読んでいてツラい

2021/07/15

みいやん

柄刀さんの国名シリーズ2作目で今回は長編。時系列では1作目の直後になる。複雑な謎解きはおもしろかったが、正直ちょっと疲れた。

2021/04/21

engidaruma2006

柄刀一版「国名シリーズ」の第2弾。前作は短編集だったが、今作は書き下ろし長編。本家クイーンの国名シリーズでも「ギリシア棺の謎」が最長なので、それに敬意を表したのかな? 短編集ではローマ帽子やフランス白粉などに殆ど関係無い内容だったけれど、今作はギリシアにも棺にも関連があり、タイトルに偽り無しだった。 それはそれとして、今作は傑作。柄刀さんは数年置きに重厚な本格ミステリを発表するが、これが正にそれで、シリーズ探偵の南美希風が犯人当てと動機探しに挑む。複雑だが飛躍していないロジックが圧巻だった。面白かった。

2021/03/23

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