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息をつめて

息をつめて

息をつめて

作家
桂望実
出版社
光文社
発売日
2022-11-24
ISBN
9784334914998
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息をつめて / 感想・レビュー

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いつでも母さん

産んでごめん。育ててごめん。だがこれは母親が背負わなければならない罪だろうか。そこにあるのは絶望。我が子から逃げたい母なんて・・と思うのはしんど過ぎる。どんなに更生したように見せても母の目は欺けない。分かっているのよ・・狡猾な人間はいるのだ。我が子だけは違うと思うのは偽善だ。私も息をつめて最後まで読んだ。このラストを私は支持したい・・

2022/12/14

モルク

51才一人ワンルームで暮らす麻理。素性がばれそうになると仕事を辞め住居も転々とする。彼女は何から逃れているのかわからない前半。いごごちのよかった仕事もずるずる続けているうちに遂に知られてしまいそこにもいられなくなった。そして遂に少年犯罪を犯したサイコパスの息子が刑期を終え帰ってくる。子供の頃から息子は普通ではないと思っていた。その時と現在が行き来する。罪を償っても世間は許してくれない。それよりも彼はちっとも変わっていなかった。いつまで親でなければならないのか。彼女の決断は理解できる。一気読み。

2023/03/31

とん大西

責められる?責められようか。絶望を引きずりつつ失った歳月。人並みの暮らしとは何か。確実に存在していた幸せは、もう遠い。自らの人生を諦めたし捨てていた、麻里51才。が、更に奥からわきあがる絶望の兆し。赦さない人もいるだろう。いや、大多数の人が眉をひそめ、非難を浴びせるだろう。恐れながら迷いながら、許されていた呼吸。その果てに彼女が選んだ決着。幸せなどもう求めていない。うん、私もそうするかもしれない。ん…責められようか。

2022/12/18

ベイマックス

色々な性格があり、色々な人生があるものだな。親の責任ってどこまでなのか。最後は息がつまりそうでした。麻里は麻里で幸せになればいいし、息子はどうなのかな。生涯、施設の方がいいのか、ある程度の年齢になって性格が変わって社会とかかわって行けた方が幸せなのか。

2023/06/07

ゆみねこ

都会の片隅で職を変え住まいを転々とする麻里。彼女が何から逃れているかが明らかになり、その絶望感に心が痛む。人を操り意のままに使うひとり息子の岳、成長とともに明らかになる異常性に母である麻里が気付いても誰も受け止めてくれない。親を下りるという麻里の決断は間違っていない。

2023/02/09

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