絵本 龍潭譚
絵本 龍潭譚 / 感想・レビュー
がらくたどん
『絵草紙 龍潭譚』という「これが本か?」と思うよう設えの私家本が出たのだが、それが去年普及版の「絵本」になった。と思っていたら先日読んだ表紙はラノベ中身はガッツリ民俗学の物語に「龍潭譚」が。これは読まにゃ。話は神隠し譚。姉の目を盗み独り遊びに出た坊やが逢魔時にふらふらと迷い込んだは異界の里。家恋しと泣く坊やに優しい女性が声をかけ。女に抱かれて「九つ谺」の子守歌。たった一夜の神隠し。探しに来た姉は己の姿に慄き逃げる。里に戻されても家族までもが己の姿を怪と見る。幻想蠱惑の異界と現の孤独の対比が端正に立ち上がる
2024/04/20
たまきら
新刊コーナーより。泉鏡花のことばを視覚化したくなる気持ちはよくわかります。闇の中からおいでおいでするような、あの独特の語り口。この人の「絵本」の色使いは好みですが、個人的には健全すぎるかなあ。牧美也子さんとか、今市子さん、天野喜孝さん辺りが自分は好みかな…。
2024/01/14
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