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あたしたちよくやってる

あたしたちよくやってる

あたしたちよくやってる

作家
山内マリコ
出版社
幻冬舎
発売日
2019-03-14
ISBN
9784344034433
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「あたしたちよくやってる」のおすすめレビュー

「女の子らしく」「適齢期になれば結婚」を見つめ直す――“様々な生きづらさ”からの解放を描く『あたしたちよくやってる』

『あたしたちよくやってる』(山内マリコ/幻冬舎)

 周囲の目を気にせず「自分の希望する道を突き進もう!」と決意しても、それは時としてとても困難なことであるように思う。キャリア、結婚、出産――。20代後半で、これらのライフイベントのことを考えると、必ず「年齢」や「世間的な体裁」で大いに悩んだ記憶がある。加えて、両親が孫の顔を見ることを楽しみにしている現実や、周囲がどんどん結婚して、子育てを開始する様子を見ていると、自分の夢や自信など、いともたやすくポキッと折れてしまうのだ。自分の人生のはずなのに……。

 山内マリコさんの『あたしたちよくやってる』(幻冬舎)は、そんな女性たちの悩みや不安に向き合いつつも、これまで「常識」とされていた生き方に疑問を呈することで、呪縛から解放してくれるような爽快さを持つ短編+エッセイ33編が収録されている。

 本書は、最初に登場する短編「How old are you?(あなたいくつ?)」から、ハートを揺さぶる名言が連発で、しばし呆然となった。

 物語は「あたしって本当はパンクな女の子だったんだよ」とつき合って2年の彼氏に「あ…

2019/3/31

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あたしたちよくやってる / 感想・レビュー

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モルク

ショートストーリーとエッセイの混じった一冊。ジェンダーの観点から「女の子らしい」とは…ドラえもんのしずかちゃんの立場から述べ、しずかちゃんの本音が語られる。女のあるべき姿って男が描く理想…そんな偏った見方なんてどうでもいいじゃない、自分らしく、自分のやりたいこと見つけてやってみようという提起が感じられる。一番納得したのは、イギリスの詩人の「いくらか長生きしても最初の20年こそ人生の一番長い半分だ」という言葉。その通り❗その後はあっという間だから。

2020/01/29

ででんでん

お気に入りさんが書いておられる通り、抱き締めたくなるような本。どこもかしこも共感だらけ。「自分の運命を知って」いる、しずかちゃんには泣かされた。こどもの頃から似たようなことを思ってきたな…。もっと思いきり、力の限り、全部ちぎって飛び出していきたいと。それでも今は幸せだが、さらに、「何かを主張する事も、人目を気にする事もなく、年老いた自分をひたすら楽しむ」ことができるように。そして最後の遅咲きDJが最高に爽快でかっこいい🎵「あたしは大器晩成型だから、その分先は短いもんで、過去に浸ってる時間なんてないのさ」

2019/06/20

シナモン

図書館本。ショートストーリーとエッセイ集。女の子、女性の生きづらさを描いたものが多いのかな。それがタイトルの「よくやってる」につながるのだろう。ほんと、みんなよくがんばってる。ドラえもんをしずかちゃん目線で語った物語が面白かった。「目標と一緒にご褒美を用意する」この部分は多いに共感です。さらっと読める一冊でした。

2019/09/11

えりこんぐ

ショートストーリーとエッセイで、山内マリコの世界にどっぷり浸かれる一冊✨ しずかちゃんの本音、留学生から見た日本、ミニタイムスリップの話が笑えた。女の子、女性、女..あたしたち本当によくやってるよ! これ男性は楽しめる人あまりいなそうw

2019/06/04

yanae

目から鱗が落ちまくり!すごい力のある作品だと思いました。エッセイと小説が両方入った面白い一冊。社会から求められる女性像とは。そんなのほんとの自分なの?縛られないでいいんだよ。っていう強いメッセージ。特にライクアガールとドラえもんのパロディが強烈な印象。女の子のように走ってと言われた大人はみんなぶりっこ走り。女性も極端にくねくねして走る。でも女の子に同じように言うと、全速力でかっこよく走る。大人になるにつれて女性自身も「社会の求める女」というイメージにがんじがらめになってるのでは、という提起。すごいの一言!

2019/09/23

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