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いつかの岸辺に跳ねていく

いつかの岸辺に跳ねていく

いつかの岸辺に跳ねていく

作家
加納朋子
出版社
幻冬舎
発売日
2019-06-26
ISBN
9784344034747
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いつかの岸辺に跳ねていく / 感想・レビュー

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さてさて

『私はただ一人で、残酷な未来と対峙するしかないのだ』と孤軍奮闘する徹子。そんな徹子が『ただ一枚の切り札を、私は使った』、という先に続く苦悩の日々を描く物語。そして、暗闇の中を彷徨った末に、暗闇の中を彷徨ったからこそ行き着くことのできる圧倒的な幸福感に包まれる物語。それは、「いつかの岸辺に跳ねていく」という書名の中に、明日を、そして未来を見つめ続けてきた主人公・徹子が祝福された未来を精一杯生きる物語でした。加納さん、感動とはこういった気持ちのことをいうのですね。素晴らしい絶品の物語をありがとうございました!

2021/08/14

へくとぱすかる

少し変わった青春ドラマかなと思った前半。それがあんなにガラリと雰囲気が一変するとは思わなかった。同じ空気を吸っていても、人はそれぞれ違う世界を見ているということ。後半のみに現れるあの人物が実に何というか。しかし後半のここかしこに、前半の伏線が生きてくる見事な逆転は、これこそ「胸のすく思い」というものだろう。高倉くん、弥子さん、大城くんもいい人たちだ。SFだろうと思っていたが、これはやはりミステリだ。こういう形もできるのだということ。最後の余韻は、やはり加納さんならでは。

2020/03/25

ウッディ

幼馴染みの護と徹子、時折奇妙な行動を取り、不器用だけど信頼できる徹子に淡い恋心を抱くようになるまでを護の視点からほのぼのと描いた前半、そして徹子の特殊な能力が明かされ、奇妙な行動の理由がわかる後半。護の将来を変えてしまった罪の意識と親友恵美を守るための捨て身の行動が切ない。一人で苦しまず、護に打ち明け、救いを求めれば良いのにと思いながらの読書でした。徹子を愛する人たちが結集した結婚式のシーンは、胸が温かく満たされ、ファンタジー要素を盛り込み、優しく包み込むような加納さんらしい小説、とっても面白かったです。

2019/11/25

しんたろー

幼友達の男女で目線を変えて描いた2部構成の物語…真っ直ぐな男・護から見た第1部はキラキラした青春もの風で「オジサンには懐かし恥ずかしいなぁ」と思いつつ、若干の拍子抜け感があったが、秘密を抱えた女・徹子が語る第2部になると不穏な空気満載で「徹子、頑張れー!」と応援しながらサスペンスに翻弄された。徹子が健気に奮闘するのが愛おしくて、彼女の幸せを願いながらハラハラしつつ読み進めると…さすが、加納さん!第1部にまぶしてあった伏線を活かし見事なラスト30ページ…最後は目が潤んだ。今年のMY BEST 20入り決定!

2019/09/12

ムーミン

優しくてわかりやすい文章、ページをめくりたくなる展開、心地よい読書でした。最後はよかったと思いました。

2020/08/29

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