今月のプラチナ本 2013年9月号『はるひのの、はる』 加納朋子
『はるひのの、はる』 加納朋子
●あらすじ● 佐々良川のほとりにある広い原っぱ・はるひ野。幼いユウスケは、そこで「はるひ」という同じ歳頃の女の子と出会う。突然起こった不可解な出来事に「助けて欲しい」と頼まれたユウスケは、戸惑いながらも、なぜだか彼女の願いを叶えてあげたいと強く思う。それから四季の折々にユウスケの前に現れては、不思議なお願いをするはるひ。そしてその真実は、時を越えて次第に明かされていく─。佐々良の街、はるひ野をめぐる切なくも優しい連作ミステリー。『ささら さや』『てるてるあした』に続く「ささら」シリーズ最終章。 かのう・ともこ●1966年福岡県生まれ。92年「ななつのこ」で第3回鮎川哲也章を受賞し、作家デビュー。95年に「ガラスの麒麟」で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)、2008年に『レインレイン・ボウ』で第1回京都水無月大賞を受賞。著書に『ささら さや』『てるてるあした』『モノレールねこ』『ぐるぐる猿と歌う鳥』『少年少女飛行倶楽部』『七人の敵がいる』、エッセイ『無菌病棟より愛をこめて』などがある。
幻冬舎 15…