レインメーカー (幻冬舎文庫 ま 18-5)
レインメーカー (幻冬舎文庫 ま 18-5) / 感想・レビュー
タルシル📖ヨムノスキー
昔に比べて医療訴訟が増えたのは、患者家族の意識が高くなったからというより、弁護士の数が増えすぎたのが原因の一つと言えるかもしれない。だから訴訟を恐れて医師を志す人も減るし、たとえ医者になったとしても命と直接向き合うことが少ない診療科に集中してしまったりするとか。高熱を出して夜間救急を受診した幼児が亡くなり、両親が医療訴訟を起こすという物語。もちろん一番の読みどころは法廷でのやり取りですが、物語のキーパーソンの一人、日向律子弁護士には腹立たしさを覚えます。テーマは「病院経営に、経済的合理性はなじむのか?」。
2023/10/28
Y.yamabuki
医療ミスで訴えられた病院側の視点で描かれた作品。当初から悪意がはっきりしていため、想像していた様なハラハラ、ドキドキの法廷劇ではなかったが、遺族が訴訟を起こす心情と過程がわかり興味深かった。
2023/11/14
こばゆみ
面白かった!深夜に高熱を出し息を引き取った2歳児への医療行為は適切であったかを巡る裁判のお話。読者は病院側を応援したくなる描写が多く、その通りの結末へ向かっていくので妙な爽快感があった。そして患者が症状を訴えることのできない小児医療の難しさを感じた。
2023/11/09
さこちゃん
遺族の皆様からは、なぜか亡くなった子供の存在感が感じられなかった。余談ですが…子供の治療に母子手帳がそれほど重要だとは、私も認識がなかった。子育て当時、どこに置いてあるかも知らなかったなぁ。
2023/12/16
あつし@
しばらく真山仁さんの作品から離れていた。だから、この作品は文庫版で読むことになった。医療過誤をテーマにした法廷ドラマ。テーマの新鮮さ、物語の深み等は別にして、久しぶりに面白いと感じた物語。一気に読了した。題名は、映画からきたのか、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士を意味するらしい。テンポも良く読めたけど、逆に言えば、深掘りに欠けたともいえる。また、真山仁作品に意識を向けておこう。
2023/12/02
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