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不安の哲学 (祥伝社新書)

不安の哲学 (祥伝社新書)

不安の哲学 (祥伝社新書)

作家
岸見一郎
出版社
祥伝社
発売日
2021-06-01
ISBN
9784396116293
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不安の哲学 (祥伝社新書) / 感想・レビュー

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M.O.

岸見先生なのでアドラー中心に書かれているが、この本を読んだからと言って不安感がスッキリ解消される訳ではない。しかし不安の正体や対人関係、仕事、老い、病気、死から来る不安を分析、過去の人々がどう考えたか紹介されている。まず不安の目的は人生の課題から逃れるために作り出される感情だと最初にアドラーの言葉を解説されており「ん、そうか?」と考えてしまった。と言いつつ不安感が無いのは人生の現実が見えていない事であるとも言っている。不安を取り除くのは人との連帯感であり先々を考えず今を生きる事に注力せよ、と言っている。

2022/09/15

すうさん

この本もアドラー心理学だけでなく三木清の哲学も加味されて西洋的な感覚だけでなく東洋的日本的な哲学も加味されている所が良い。不安とは不測で不確実であるから感じる。過去は確定しているから未来のことばかり。他人や自分では変えられないものに執着しても不安が増すだけ。結局現在を生きることに夢中になれば多分不安は生じない。私も残り時間を意識すると焦りだす。逆に時間があれば余計なことばかりを考える。人生を旅だとしても終着駅に着くことが目的でない。終着駅は死だから。時にも回り道しても旅の途中の現在を楽しまないといけない。

2021/06/10

suu

不安は「無」から生じるとのこと。ようはヒマで何も考えることがないから、不安をわざわざ考えるということ。たしかに忙しければ考えないようなことを、わざわざ考えてしまっていることはあると思う。もちろん、根拠のない楽観はよくないけれど、根拠のない悲観もそれと同等かそれ以上によろしくないというところかなと。人生を直線でみるよりも、いま現在がすべてとして生きるのはその通りだと思う。大体、何歳だから折り返し地点とか考えるのは自分がいつまで生きるかなんてわからないのだからナンセンス。つまりは今日を精一杯生きればよいのだ。

2021/07/25

タペンス

 「人生は決められたレールの上を動くようなものではなく、自分で形成しなければならない。常識的な生き方をする必要はなく、誰かに人生を決められることも必要ではない。人生はエキセントリックなものにならないわけにはいかない。何度も人生の進路を変えていけないわけではない。自分の好きに生きていいのであり、人の期待を満たすために生きているのではない。」他人が自分の思うように動いてくれない訳だから、自分だって他人の思うように動いてあげる必要は全くないと思うようになった。難しい内容が多い本だった。

2022/05/28

小夏

行動しなきゃいけないのは痛いほど分かっているのに,漠然とした不安感に押しつぶされて,いちいち立ち止まってしまったり後退してしまったり,不安症なので何気なく手に取った。 「不安には目的がある」不安の目的は人生の課題から逃れること,という章が1番哲発された。痛いところを突かれた気がするというか。そのことに気づかせてもらえただけでも出会えてよかった本だし,他にも,人生を旅と捉えて過程を楽しむことや,不安は他者との連帯によって取り除かれることなど学びが山盛りだった。繰り返し読みたい。

2022/05/08

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