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やわらかい砂のうえ(祥伝社文庫て4-1) (祥伝社文庫 て 4-1)

やわらかい砂のうえ(祥伝社文庫て4-1) (祥伝社文庫 て 4-1)

やわらかい砂のうえ(祥伝社文庫て4-1) (祥伝社文庫 て 4-1)

作家
寺地はるな
出版社
祥伝社
発売日
2024-01-12
ISBN
9784396350291
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やわらかい砂のうえ(祥伝社文庫て4-1) (祥伝社文庫 て 4-1) / 感想・レビュー

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タルシル📖ヨムノスキー

家族や知人がどう思うか分からないけれど、自分はそこそこ真面目でかなり融通が効かない性格。おまけに自己肯定感が低く、承認欲求が人一倍強いという、もしかしたらこの物語の主人公・万智子より面倒臭い性格なのかも。万智子の思考パターンには思い当たる部分も多々あって、読んでいて共感しつつも辛くなり…。まず大切なのは、良い部分も悪い部分も含めて丸ごと自分を好きになること。そして自分以外の誰かに対しても「良い」部分だけを求めるのではなく、欠点も含めて受け入れること。こうやって書くのは簡単だけど、実際にはなかなか難しい。

2024/01/30

mayu

税理士事務所で働く万智子が客先で出会った了さんのウェディングドレスを作る仕事の手伝いをきっかけに緩やかに変化していく物語。了さん始め、美華さんや冬さんは軸がしっかりしていて温かくて素敵だ。『自信を持つ』というのは褒められても貶されてもそれを気にしているうちは自分の評価を他人に委ねている。という言葉にハッとした。自分の中の正しさで他人を裁く人が多い今の世の中で自分の正しい、正しくないは自分のものであってそれを他人の人生に当てはめて人を判断して裁くなんて確かに違う。そんな事を考えた一冊。

2024/01/21

Karl Heintz Schneider

24歳の万智子はひょんなことから知り合った男性に一目ぼれする。しかしながら、それまでの人生で男性と付き合ったことのない彼女は、どうしていいかわからない。「生まれ育ったのとは違う場所で、知り合いもほとんどいない。そんな場所で暮らすことは、やわらかい砂の上を歩くように心もとない。」私は読んでいる小説のタイトルの由来が気になるタイプなのだが寺地さんの小説は、わりと序盤にそれが明かされるので安心して読める。彼女の小説はこれで6冊目だが、どれもすぐにそれがわかる。「川のほとりに立つものは」などはその代表例だ。

2024/04/11

きょうりゅう🦕

『「美しくなる」とは他の誰かのようになることを目指すのではなく、自分が自分のまま世界と向き合う力を得ることなのだ。 』恋愛経験がなく自分に自信もない万智子が、ウエディングドレス工房でお手伝いをする中で好きな人や友達ができ少しずつ変わっていくお話。素敵な表現が散りばめられていて、本当にに最高でした。「砂のうえを歩くような心もとない日々」でタイトルの意味に感嘆しました。その他、自分の未熟さや自信を持つこととは何か等、私が日々悩んでいることもフッと軽くする言葉たちにたくさん出会えました。出会えてよかった本です。

2024/02/01

生真面目過ぎて融通の効かない万智子は確かに面倒臭い性格だった。でも少し自分に似てるとも思った。相手に言われた言葉を細かい所まで分析して悩んだり、気に入られたいけどそれは本当の私じゃないと葛藤したり。若い時は特にそうだったなと思い当たった。正論は自分の為にあるのであって、他人を傷つける為のものじゃない、正しい人でなくても友人でいたいという数々の言葉がとても刺さった。経験していく上で、私もそれを学んでいたから。 物語の万智子も、最後には視界が開けたように成長したのを見て、親心のように安心できました。

2024/01/25

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