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謹訳 源氏物語 三

謹訳 源氏物語 三

謹訳 源氏物語 三

作家
林望
出版社
祥伝社
発売日
2010-06-19
ISBN
9784396613662
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謹訳 源氏物語 三 / 感想・レビュー

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ひさしぶり

須磨へ都落ち、お告げあり入道の誘いで明石へ。朱雀院の子幼弱なり東宮が藤壺の子へ譲られる。頼みになる後盾の件あり復権 帰京となる。星占い師〈御子は3人。1人は帝に1人は后に1人は太政大臣に〉明石の君は姫を産む。宿敵弘徽大后も権力衰退、源氏が慇懃に仕えてかえって針のムシロ 笑える。弘徽殿の女御側と梅壺の斎宮女御側とのご自慢バトルがなんか笑える。

2019/09/16

colocolokenta

須磨、明石。源氏物語前半の山場といえるのだろう(最後まで読んでいないので…)。2年あまりの都落ち。さぞショックを受け、辛かったろう。すべてを持っているから、持たざる者から嫉妬されてしまう。ワケもわからないまま自らの地位が失われていく。源氏ですらもこんな理不尽な失脚。千年前の物語のこんな話、もちろんあらすじをチラッと聞いたことはあったけど、読んでみてやっと心に染み込んでくる。これも名訳のおかげ。年とともに人間として成長していく源氏の物語。栄華をきわめた今からどのような人生を歩んでいくのか、楽しみだ。

2015/07/29

もっひぃ

『須磨』には、数少ない光源氏の容姿の記述(黒い数珠に映えるほど肌が白い云々)があって、高校の先生が興奮気味に話していたのを思い出した。『澪標』で六条御息所が死を目前に源氏に言った「私の娘を絶対色気めいた筋にお思いしないで…」という言葉が印象的。だが「病気」の光源氏はやっぱりその娘斎宮にも心を動かしてしまう。1巻、2巻と比べると3巻はちょっと退屈だった。源氏物語の中で一番好きな女性が六条御息所から明石の君になった。あの謙虚さがいい。

2017/03/02

きゃれら

源氏物語に初めて触れたのは「須磨・明石」で、高校・古文の授業の中で貴種流離譚という文脈で研究するように言われ、友達と合宿した思い出がある。当然、たいして理解できたわけじゃなかったけど。今改めて読むと、源氏が本当に成熟した大人に成長するため必要な過程だったのかと思える。そんなの当時高校生だった自分には感じ取れないことだ。当巻の中では、今でもよくテレビで見かける逆転のドラマが描かれた末摘花が活躍(?)する蓬生の楽しさが印象に残る。

2024/04/12

loanmeadime

右大臣一派の策動により自ら謫居を選んだ「須磨」「明石」名誉復帰がなった「澪標」帰京してからの「蓬生」「関屋」、後見をする人を巡る「絵合」「松風」という整理でいいのかな。この巻では、特に頭中将が魅力的ですね。弘徽殿太后はおっかないけど、何構うものかと須磨まで源氏を訪ねたり、娘の弘徽殿の女御のために奔走する権中納言となってからのふるまいなど、ええやっちゃな、という感じです。・・・こんな時代の大阪の地形も気になります。京都から住吉大社までどうして来はったんやろ?

2020/03/21

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