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女の園の星 1 (フィールコミックス)

女の園の星 1 (フィールコミックス)

女の園の星 1 (フィールコミックス)

作家
和山やま
出版社
祥伝社
発売日
2020-07-08
ISBN
9784396767976
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「女の園の星 1 (フィールコミックス)」のおすすめレビュー

和山やまの初連載漫画『女の園の星』待望の2巻が発売! その人気の秘密とは?

『女の園の星』2巻(和山やま/祥伝社)

 漫画家・和山やまさんの絵柄は、一見すると繊細でシリアスである。しかし織りなされる物語はシュールな笑いに満ちている。

 和山やまさんがデビューしてから2年。既に単行本が出るたびに話題になり、大規模な賞を受賞し続けている人気漫画家だ。描く漫画のジャンルはギャグだが、その味わいは独特である。ひとつの文学作品のように、コマとコマのあいだに「間」を感じるのだ。文学作品には行間を読んで想像する楽しみがあるが、和山やまさんはそれをギャグ漫画で実現させている。

『女の園の星』(和山やま/祥伝社)は「このマンガがすごい!2021」オンナ編1位を獲得した和山さんの初連載漫画であり、その魅力があますところなく表現されている。舞台は女子校、メインキャラクターは男性教師の星先生と小林先生、そして生徒たちだ。

 生徒にとって教師の私生活は現実味がない。だからこそプライベートがかいま見えると、それは有名人のスキャンダルのように興味深いものとなる。

 ただその興味が深まり過ぎると、生徒本人の想像を超えて思わぬところにたどり着く。

 たとえば生徒の一…

2021/6/16

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和山やま連載作『女の園の星』は大事な情報は何も出てこないのに面白い!

『女の園の星』(和山やま/祥伝社)

 男子高校生の日常を描いた作品『夢中さ、きみに。』で、「なにこれジワる」的な表現を見事に漫画に落とし込み、数々の漫画賞を総なめにした和山やま先生。初連載作品『女の園の星』が、待望のコミックス化です。

なんでもない女子校の一コマを淡々と描く  前作は男子校でしたが、今度の舞台は女子校。2年4組担任で国語教師の星先生が、同僚の先生方、生徒たちと心を通わせ合う様子を描いた学園ヒューマン・ドラマです。くくりでいうと、コメディとかギャグなのかもしれませんが、ここではあえてヒューマン・ドラマと呼びたいと思います。コメディにしては温度が低いし、ギャグにしては知的だからです。

 話は一話完結型で、学校でよくある(?)出来事や事件をテーマに、物語が進んでいきます。

 生徒たちが交代で書く日誌。その備考欄ではいつからか、「絵しりとり」が始まっていました。毎日提出される日誌を見ながら、その日の絵しりとりが何を表しているかを考える星先生。ところがある日の絵は、何が描かれているか見当がつきません。職員室で一人、「ほ」からはじまるものを考え続ける…

2020/8/16

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現場最前線が語るヒットの舞台裏! 『ダンダダン』『チ。』『女の園の星』…マンガ編集者座談会

「次にくるマンガ大賞2021」にランクインした作品を手掛ける編集者3人に、ヒットの理由、作家との向き合い方、そして今と未来のマンガ界についてたっぷり語ってもらった。どこまでも誠実に、かつ情熱的にマンガと向き合う3人の姿に胸が熱くなる座談会!

(取材・文=門倉紫麻 イラスト=すぎやまえみこ)

林 士平さん(龍幸伸『ダンダダン』担当) 2006年集英社入社。現在「少年ジャンプ+」編集部所属。他の担当作に藤本タツキ『チェンソーマン』、遠藤達哉『SPY×FAMILY』など。

神成明音さん(和山やま『女の園の星』担当) 2012年編集プロダクション・シュークリーム入社。『FEEL YOUNG』担当デスク。他の担当作にためこう『ジェンダーレス男子に愛されています。』、池辺葵『ブランチライン』、志村貴子『ビューティフル・エブリデイ』、ねむようこ『こっち向いてよ向井くん』、町田粥『吉祥寺少年歌劇』など。

千代田修平さん(魚豊『チ。―地球の運動について―』担当) 2017年小学館入社。現在「マンガワン」編集部所属。他の担当作に篠房六郎『おやすみシェヘラザード』、大童澄瞳『…

2021/9/17

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女の園の星 1 (フィールコミックス) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

評判通り面白かったです。星先生好きです。学生時代あるあるも散りばめられていて先生にあだ名をつけたり日誌に絵を描いたり女子高生たちの奔放さも懐かしいです。副ちゃん(セツ子)に眉毛を描く話は可哀想でした。

2023/01/09

猿吉君

じわじわと星先生が好きになっていく不思議な作品、女子高なのにある意味めちゃ硬派(笑)。①とてもニッチなところを攻めているネタなのにニヤニヤ笑いが止まらない、電車で読んじゃダメ。②小林先生は完全に第二の主役、この人も個性強い、良い人。③私は男ですが女子高生ってこうだよなあとか知ったかぶりしたくなる日常の行動。④他の先生も気になる。⑤はっきり言ってストーリーはない、なのでずっと続ける事も可能、長く続いてほしい。点数90/100→再読性の高い手元に置いておきたい凄い漫画、星先生が愛おしくなります(笑)

2021/06/08

ネギっ子gen

女子校2年担任で国語教師・星先生と生徒たちの日常が、端正な絵柄と静かなテンションで描写される。絶妙に面白い! かなり好みです。『動物のお医者さん』風に感じたが、<佐々木倫子先生っぽいというふうに言われることが結構多いのですが、先生の作品は一度も読んだことがないので逆に怖いです。色んな方の影響を受けて結果こうなったのかな?…と。真面目な顔でギャグをするという点ではそれこそ古屋先生か、野中英次先生の影響かと思われます。。>とは、ご本人の弁。え、一度も読んだことがない! で、『魁!!クロマティ高校』ですか……⇒

2021/09/26

豊平川散歩

なんだろう。このオチのない、全くの平和な日常の感じのストーリーは? それが逆に面白いのかもしれない。安心して読める。

2021/08/31

しいたけ

売り出して書店に平積みされているのをすぐに買ったのですが、1話目を読んだまま後回しにしていました。面白いことはわかっていたので、余裕のあるときに一人で声を出して笑って読みたかったのです。結局今日、時間の合間を縫って、夫がテレビを観ている横で邪魔くさく大笑いして読みました。笑いっぱなしでした。『夢中さ、きみに』を読んだとき、「この人天才!」と叫びました。今回叫んだ言葉は、「この人変態!」です。ほぼ同義語です。

2020/10/11

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