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源氏物語 第6巻 (ちくま文庫 お 39-9)

源氏物語 第6巻 (ちくま文庫 お 39-9)

源氏物語 第6巻 (ちくま文庫 お 39-9)

作家
紫式部
大塚ひかり
出版社
筑摩書房
発売日
2010-01-06
ISBN
9784480424860
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源氏物語 第6巻 (ちくま文庫 お 39-9) / 感想・レビュー

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ゆか

いよいよ最終巻。とはいえ光源氏はすでに亡くなっているので、物語としては長いエピローグを見ている気分。確かに彼の本当の血を引いている匂宮の方が光源氏に近く、血縁とはそういうものなのかもしれない。2人の間でどうする事も出来ずにオロオロしているばかりだったヒロイン。したたかさがなければ長寿にはなれなさそうな時代。女性にとっては本当に窮屈な時代に、この物語を書いた女性は凄いと思える。

2018/03/25

あいくん

☆☆☆☆宿木、東屋、浮舟、蜻蛉、手習、夢浮橋※源氏物語の完結部分です。宇治十帖の後半です。薫、匂宮、浮舟が中心です。女房の右近と侍従も活躍します。大君が亡くなって、薫は「たとえ身分が低くても大君に似た女なら」と思っています。宇治十帖では、コミュニケーション不在、心のずれがテーマの一つです。薫は「自分は何がほしいとのかわからない」「失ってはじめて執着が増す」という性格も明確になっていきます。源氏物語最後の女主人公の浮舟がいよいよ登場します。

2017/02/12

のんき

最終巻。「ひかりナビ」のおかげでここまで来ることができました(何度も出てきてくどいと感じる説明もありましたが)。  源氏物語ってこんなラストだったんだー。薫イヤだけど、これじゃ救いが無さ過ぎて気の毒になってくる、なんともいえない奇妙な余韻(というより残り香か?w)が残ります。

2010/02/03

桑畑みの吉

大塚ひかり訳『源氏物語』はこの第6巻をもって完結。前巻から続き、光源氏亡き後の子供たちが3姉妹を巡って恋の鞘当て演じる「宇治十帖」と呼ばれるパートとなる。【以下全巻を通じて】あまりに複雑な人間関係や当時の風習・価値観故に取っ付きにくい物語であったが、帖ごとに登場人物の相関図が示され、随時「ひかりナビ」と称する詳細な解説が挿入されているので何とか最後まで読み終えることが出来た。華麗な宮廷絵巻的恋愛物語のイメージがあったが、権力者たる男性の欲望や強引さに翻弄される女性の心の揺れが印象的な作品であった。

2023/08/28

しんすけ

最終巻は、宿木から夢浮橋まで。『源氏物語』の終焉である。本巻の注目シーンは浮舟の自殺に尽きる。 『源氏物語』では多くの女たちが自殺を夢想したに違いない。藤壺・紫の上・女三宮... しかしこれまでは自殺に至ることはなかった。 それは、源氏が悪人であっても陽性体質であったことに起因する。言葉を換えれば、うまく口で誤魔化し幽かな夢を与えたからとも云える。 ところが「宇治十帖」の主人公である薫大将は陰性的KYである。その口からでる言葉は、女を傷つけて止まない。

2018/09/25

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