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絶叫委員会 (ちくま文庫 ほ 20-2)

絶叫委員会 (ちくま文庫 ほ 20-2)

絶叫委員会 (ちくま文庫 ほ 20-2)

作家
穂村弘
出版社
筑摩書房
発売日
2013-06-10
ISBN
9784480430663
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絶叫委員会 (ちくま文庫 ほ 20-2) / 感想・レビュー

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ハイランド

言葉に関する感性を研ぎ澄ましている歌人による、面白言葉の採集。ほぼ日の「言いまつがい」にも似ているテイストだが、率直でひねくれた作者の解説がいちいち面白い。何気ない言葉の何とも言えない面白さは、意図して発せられたものではなく、それを発する人間の本質的なものから醸し出されるらしい。そして発せられた端から胡散霧消していく。そんな凡人であればそのまま聞き逃してしまうような刹那的な面白言葉を、丹念に拾い集める作者の努力、というより言葉に対するアンテナの感度の良さに感動する。うん、文句なく面白くて笑える本である。

2016/02/14

修一朗

ちょっとずれてる組み合わせの言葉をせっせと巷で集めては,真面目に分析して面白話に仕立てあげてしまうのは,サバンナのうんこに思いを打ち明けてしまったりするホムラさんだからこそだ。オレもひょっとしたら街中で日々オモシロ言葉を耳にしているのかもしれないけど 言葉を組み合わせては崩し寝かせては熟成させて,刺さる言葉を創る歌人にはとても及ばないね。「ウニは宇宙人なのにお寿司にされて」にも「社長出せ,うぉっらぁ~」にも腹が捩れるほど笑わせてもらいました(^_^;)…

2017/04/20

Kazuko Ohta

いろいろなところから言葉を拾う。拾われた言葉たちを発した当人たちはごく真面目というのも可笑しい。私にも覚えがあります。姑の「ペットボルト」とか。上司の「とうきゃー」(「そうか東京は」と言おうとした模様)とか。いつぞやのラジオでは、公務員が下着泥棒をしたというニュース。アナウンサーが「動機について、ムラムラした、とのことです」。真面目がワラける。鮨屋で〆に穴子か鰻か迷って注文したら、「あなぎ」と言ってしまったことも。鮨屋の大将が「うおっ、合体しとるがな」ときっちり拾ってくれました。拾い拾われる言葉の楽しさ。

2017/11/08

やせあずき

穂村さんは、僕にとって癒し系の作家さんです。特に、難しい本や、すごく考えさせられたり、気持ちが上がったり下がったりする本の後に読むと、ほわっとした世界に引き込んでくれて、すぐに心を和ませてくれます。思わずプッと吹き出してしまうので、もちろん電車の中で読んではいけないのですが、ここに書かれているような印象的な言葉や味わい深い名言達に、ひょっとして今日この電車で出会えるのでは?と、思わず隣の高校生達の会話に耳をそばだててしまうほど、ナンセンスで楽しい本です。

2014/10/01

じいじ

「ぜひ、読んでほしい…」「おススメですよ…」と何人もの読友さんから言われていた「穂村弘」。漸く『絶叫委員会』を面白く読了しました。 さすが歌人、言葉がきれいです。街で見かける言葉、よく耳にする会話を、著者流の感性で丁寧に綴った作品。思わず書き留めたくなる箇所が随所にありました。「なるほど!」と納得したり、ユーモアセンスにクスッと笑ってしまったり―「言葉」の楽しさ、面白さを思いっきり堪能させていただきました。つぎの穂村作品は『蚊がいる』をスタンバイさせています。おススメいただいた読友さんに感謝しています。

2016/10/25

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