教科書で読む名作 伊豆の踊子・禽獣ほか (ちくま文庫 き 41-7 教科書で読む名作)
教科書で読む名作 伊豆の踊子・禽獣ほか (ちくま文庫 き 41-7 教科書で読む名作) / 感想・レビュー
森の三時
高校の教科書に掲載された川端康成の作品とのこと。伊豆の踊子は前に読んだことがあるのでそれ以外を読みました。数ページの短い作品の中に、好いていると言葉にせずに、出来事の後先で気持ちが伝わっていることがわかる、心の変化、男女の機微がみてとれてはっとしたものがありました。
2021/12/10
しーふぉ
伊豆の踊り子を読み、その舞台となった、湯ヶ島から下田まで旅をするYouTube動画を見て、久しぶりに本書を読み返してみた。日本語の持つ美しさを分からせてくれる作家だと再認識した。後書きでの三島由紀夫による川端康成について書いている短文もよい。
2021/03/06
kaoriction@感想は気まぐれに
タイトルの通り、これまで高校の国語教科書に掲載されたことのある短編小説・評論・随想などを中心にした川端康成の作品集。文豪作品だからといって高校の教科書に載せるべき作品かどうかは首を捻る作品も幾つか。いまの高校生がこれらの川端作品を面白いと思うのかな。が、教科書に準じた注と図版がついて、とても読みやすくて分かりやすい。「国語」を学ぶにはこれらの作品も妥当なのかも。『雨傘』の掌編ながらも濃密なストーリーと情景、心情が良い。『弓浦市』も好きだ。『禽獣』を読めたことも良かった。名評論と言われる解説は三島由紀夫。
2018/01/20
たろさ
先日読んだ文豪ナビの最初の作品が入っている『伊豆の踊子』が読みたくて。川端康成は難しそうだしなんとなく面白くなさそう(好きな方すみません)だしノーベル賞とか受賞してるしで読まずにいたのだが作品によってはとても良かった。「伊豆の踊子」「ざくろ」の清々しさと柔らかさが心地よく「日向」「雨傘」では初々しさと艶っぽさにドキドキする。短編はこんなに読みやすいのに「末期の眼」「哀愁」などは休む間もなく文字が流れてくるのでぐったり。読むペースなんて自分で調節できるはずなのに息継ぎや間を置くということが全くできない。→
2021/10/17
大泉宗一郎
伊豆へ行く用事があったので軽い気持ちで読んでみたが、『伊豆の踊子』はともかく、心をつかんで離さない数々の文章に感動が抑えられななかった。かくも美しい日本語があったのか、と。恥ずかしながら川端康成は『みずうみ』しか読んでこなかったため、以降はこの感動に再び出会うため川端文学に触れてゆきたいと思う。
2018/10/29
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