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川端康成

職業・肩書き
作家
ふりがな
かわばた・やすなり

受賞歴

最終更新 : 2018-06-08

1937年
『雪国』第3回文芸懇話会賞
1951年
『千羽鶴』第8回日本芸術院賞 文芸部門
1954年
『山の音』第7回野間文芸賞
1959年
ゲーテメダル
1962年
『眠れる美女』第16回毎日出版文化賞
1968年
ノーベル文学賞

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誰もが知っているあの文豪に、こんな意外な一面があった!? 太宰治、芥川龍之介、夏目漱石、川端康成など、名作の生みの親の「どうかしてる」逸話を一挙紹介!

『文豪どうかしてる逸話集』(進士素丸/KADOKAWA)

【川端康成】(1899~1972)

プロフィール 職業:小説家 本名:川端康成 出身地:大阪府 好きな文豪:横光利一 趣味:古美術蒐集

目ヂカラがハンパない日本初のノーベル文学賞受賞者

 幼い頃に両親と祖母、姉を相次いで亡くし、祖父のもとで育てられた川端康成。生まれつき虚弱体質で学校も休みがちだったが、成績はよく、中学生の頃には文芸雑誌を読むようになり、この頃から小説家を志すようになる。

 22歳の時に発表した小説『招魂祭一景』が高く評価され、文壇デビュー。

 横光利一らとともに同人雑誌「文藝時代」を創刊し、新感覚派の代表的作家として活躍した。

 16歳の時に「もっともっと勉強してノーベル賞を獲る」と言った通り、1968年に日本人初めてのノーベル文学賞を受賞。

代表作

『伊豆の踊子』(1926) 伊豆へ一人旅に出た青年が旅芸人一座と道連れとなり、踊子の…

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【道に迷ったとき】『日本人のすごい名言』⑤川端康成「一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば自分の幸福なのだ。」

【道に迷ったとき】『日本人のすごい名言』⑤川端康成「一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば自分の幸福なのだ。」

『100年後まで残したい 日本人のすごい名言』(齋藤孝/アスコム)

 本質的な内容を持つ名言だけを齋藤孝先生が厳選!SNSのようにスーッと流れて消えてしまわないように、その名言の持つストーリーや、行間に込められた想い、そして「使い方」までしっかり紹介!

名言は心の砦とりでになります。雪崩れのように心が崩壊するのを食い止め、漏電のように常にエネルギーが消耗されていくのを防ぎます。 「はじめに」より

人付き合いに悩んだとき 川端康成「一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば自分の幸福なのだ。」名言年齢:89歳 短編集『僕の標本室』(川端康成・著 新潮社)所収「一人の幸福」より

※名言が発表された年を「生まれた」年として、2019年現在何歳になるのかを示しています。

 誰しも幸せに生きたいという願いを持っています。ただし、どういう状態をもって幸福と感じるかは人それぞれです。その人の幸福の基準、幸福観によって、似たような状況でも幸せと感じるか不幸と感じるかは変わるでしょう。 「一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば、自分の幸福なのだ」は、川…

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川端康成『古都』あらすじ紹介。生き別れ、身分違いとなった双子の姉妹

川端康成『古都』あらすじ紹介。生き別れ、身分違いとなった双子の姉妹

『古都 (新潮文庫) 』(川端康成/新潮社)

 物語の主人公は、京都の由緒正しい呉服屋の美しい一人娘である佐田千重子。両親に愛されながら育った彼女だが、彼女は実の子ではなかった。そして自分が捨て子なのではないかと悩んでいた。秀男という青年が彼女に思いを寄せていた。

 5月、千重子は自分とそっくりな娘を見かける。それからしばらく経った7月の祇園祭の夜、彼女は八坂神社でその娘を再度見つけた。苗子というその娘は千重子のことを見つめ、「あんたは姉さんや」と言う。

 彼女らは互いの身の上を話した。ふたりは双生児で、姉の千重子だけが生まれて間もなく呉服屋の前に捨てられたのだ。しかし互いに20歳となった今、苗子は杉林で労働する娘であるのに対し、千重子は呉服屋の教養ある娘。身分の違いを感じた苗子は、千重子のことをお嬢さんと呼んだ。

 千重子に好意を寄せる秀男は千重子と間違えて苗子に声をかけ、自身が考えた柄の着物の帯を織りたいと申し出る。秀男は次第に苗子に惚れていく。その頃、千重子の方では幼馴染の真一という青年との縁談が進んでいた。

 千重子に手が届かず瓜二つの妹に惚れ…

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川端康成『舞姫』あらすじ紹介。精神的な不倫と、一家崩壊の物語

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『舞姫 (新潮文庫)』(川端康成/新潮社)

 矢木波子と夫の元男との間には21歳の娘と大学生の息子がいる。裕福な育ちで理想家めいたところのある波子は、バレエ教室を営んでいる。かつてはプリマドンナとして舞台での活躍を夢見ていたが、今は娘と生徒の育成に勤しんでいる。対して夫の元男は現実主義的な国文学者で、価値観が合わないことが多い。

 波子は夫に隠れて、結婚前に恋人関係にあった竹原という男としばしば密会している。しかし2人はずっとプラトニックな関係を保っていた。また彼女は夫に体を求められると拒まなかったがそこに心はなく、最近は屈辱を感じるまでになっていた。

 息子の高男はどちらかといえば父のことを尊敬していたが、娘の品子は母の波子のことを慕っていた。彼女も波子からバレエを習い、舞姫を目指していた。

 そんな品子の口から、波子は夫が内緒で貯金をしていることを知らされショックを受ける。元男も波子の浮気に気づいていないわけではなく、財産の確保や息子の留学準備を進めているのであった。夫婦はもはや仮の姿で、そこに本物の家族の信頼やつながりはなかった。

 ある日、波子…

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前田敦子、ママ役&関西弁に初挑戦! 笑って泣ける“お葬式コメディ”映画「葬式の名人」に期待の声

前田敦子、ママ役&関西弁に初挑戦! 笑って泣ける“お葬式コメディ”映画「葬式の名人」に期待の声

 映画評論家・樋口尚文の監督作品「葬式の名人」が2019年に公開決定。メインキャストには前田敦子と高良健吾が抜擢され、「めちゃくちゃ面白そう!」「あっちゃんと高良健吾が組むなんて、名作になる予感しかない」と早くも反響の声が相次いでいる。

 ノーベル文学賞受賞作家・川端康成の作品群を原案にした同作。物語はシングルマザー・渡辺雪子のもとに、高校時代の同級生の訃報が届くところからはじまる。卒業から10年の時を経て久々に集まった同級生たちは、これまでに見たことも聞いたこともない“奇想天外なお通夜”を体験することに―。

 映画は川端康成の母校・大阪府立茨木高等学校を中心に、全て茨木市で撮影。コメディ、ラブストーリー、ファンタジーを詰め込み、笑いあり涙ありの現代喜劇として描かれている。雪子を演じる前田は、母親役と関西弁での演技に初挑戦。また高良に関しては、茨木高校野球部顧問で雪子の同級生・豊川大輔という役どころ。

 今回の作品に関して監督の樋口は、「いつか前田さんでマーティン・スコセッシ『アリスの恋』のようなカッコいいシングルマザーが描けたら、というかなわぬ夢を…

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川端康成『雪国』あらすじ紹介。ノーベル文学賞、究極の「書かないエロ」

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『雪国 (角川文庫)』(川端康成/角川書店)

 親譲りの財産で生活を送る妻子持ちの文筆家・島村が、雪国の温泉旅館に通い、駒子という芸者との関係を深める様子を直接的に書かず(比喩や背景描写でそれを匂わせつつ)綴った物語。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」——12月の初め、島村は雪国に向かう汽車の中で、病人の男に付き添う女性に興味を惹かれる。旅館に着いた島村は、芸者の駒子と落ち合って朝まで共に過ごす。

 島村は、5月に駒子と初めて過ごした夜を回想する。人手が足りていなかった芸者の代わりに島村の部屋にお酌に来たのが、見習いの19歳の駒子だった。「君とは友達でいたい」と島村は言ったが、結局酔った駒子と一夜を共にしたのだった。駒子はその後まもなく芸者になっていた。

 再会の翌日、島村は駒子の師匠の家に行った。汽車の中で見かけた病人は師匠の息子の行男で、腸結核で命が長くないため帰郷したそうだ。付き添っていた女性は葉子といい、駒子の知り合いだった。駒子は行男の許婚で、治療費のため芸者に出たのだと島村は伝え聞くが、駒子はそれを否定する。島村は滞在中、毎晩…

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「この指がなまなましく覚えている」味わい深いエロ! 【文豪に学ぶ官能表現講座】

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 文学と言われると、なにか崇高でお堅いものをイメージする方もいるかもしれないが、名作とされる文学にはかなり踏み込んだ性描写が実際多く存在する。ふだん我々が、単に「エロいなぁ」「興奮するなぁ」という言葉だけで済ませているようなシチュエーションや心理状態も、文豪の手にかかれば一層輝くのだ。「そんな言葉で例えるの!?」「こんなに細かく説明するの!?」「自分では言葉にできなかったけど、これを読んだら自分があの時どうして興奮していたのかが分かる気がする!」などと感じさせられる文豪たちの官能的な文章を5点ご紹介したい。

■湯上り姿は15~20分後が旬! ——谷崎潤一郎『痴人の愛』

『痴人の愛 (新潮文庫)』(谷崎潤一郎/新潮社)

 やはり文学に潜むエロと言えば、この人は欠かせない。谷崎潤一郎は性をテーマに描いた名作を多く生み出しているため学校で習うことは少ないが、そのクオリティは凄まじい。代表作『痴人の愛』は、真面目な男がいずれ自分の妻にするために15歳の少女を育てるが、次第に少女の魔性にとりつかれ下僕になっていく様子を描く物語だ。

一体女の「湯上り姿」と云うもの…

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川端康成『伊豆の踊子』あらすじ紹介。少女の純粋な美しさに触れることでほぐれていく憂鬱な少年の心

川端康成『伊豆の踊子』あらすじ紹介。少女の純粋な美しさに触れることでほぐれていく憂鬱な少年の心

『伊豆の踊子(角川文庫)』(川端康成/KADOKAWA)

 孤児として育ったせいで自分の性格が歪んでいるということに気付いた主人公の学生「私」は、その思いに耐えかねて伊豆の旅に出た。その道中で旅芸人の一行に出会う。その中にいたある踊子に惹かれ、下田までの旅路を彼らと共にする。この時代、芸人という職業柄のため世間から蔑視されていた旅芸人たちは、分け隔てなく好意的な態度で旅を共にする「私」の優しさに心を開き、また「私」自身も彼らの優しさに触れていくうちに心が安らいでいくことに気付く。

 ある晩「私」は旅先の宿で踊子が男の客に汚されているのではないかと心配になり夜も眠れなかったが、翌日浴場でうれしそうに手を振っている踊子を見て安心する。踊子の持つ純粋な美しさにすっかり魅了された「私」だが、船で東京へと帰る日が来る。「私」は別れの前夜に踊子らを映画へ誘うが、母から反対された踊子は現れなかった。結局ひとりで映画を観た「私」は得も言われぬ心寂しさに襲われ、帰り道に涙をこぼす。

 そして別れの朝「私」が船乗り場へ近付くと、そこには踊子がひとりでうずくまっていた。…

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眠れる美女 (新潮文庫)

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出版社
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1967-11-28
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対訳 竹取物語 - The Tale of the Bamboo Cutter

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川端康成
バカリズムのオールナイトニッポンGOLD
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ISBN
9784909689078
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伊豆の踊子 (新潮文庫)

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そらいろの童話集: ラング世界童話全集 3 (偕成社文庫 2108)

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小公女 (角川文庫 赤 144-2)

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川端康成
野上彰
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1958-06-01
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