人はアンドロイドになるために (単行本)
人はアンドロイドになるために (単行本) / 感想・レビュー
Mumiu
人間とは何か、人間はどこへいくのだろう?それを常に考え続けた石黒教授。人の動作と放たれる言葉のタイミング、人の形を再現するアンドロイド。人とは何かという命題にがっぷり四つに取り組んだ実践と理論。テレビで放映された「最後の講義」と合わせて触れると一層わかりやすい。
2017/07/30
hide
日本のロボット研究の第一人者である石黒教授が想像して、創造した近未来を舞台にした5つの短編と、その合間に挟まる、彼を模したキャラクターと学生たちの対話から成り立つ作品集。心とは、感情とは、意識とは、そして人間とは何か?時代とともに定義が変わる曖昧な言葉。そもそも自分に心があると確信できる人間なんていないはずだから。社会とは何か?人の脳と脳、人工知能の脳と人の脳が繋がり、そこに社会が形成されたとき、思考を共有できたとき、答えはきっと見つかるはず。
2022/09/24
kao
ロボット学者の予想する未来のプロット。残りの研究できる期間も考慮し、この小説も実験の一つ、と言う石黒教授のあとがきが興味深い。石黒教授亡き後も、石黒教授のジェミノイドが石黒教授として生き続けるのか、技術がどこまで追いつけるのか。しかし、自分は生身で生きて死にたいなー笑
2017/08/05
himawarisun6
前作「アンドロイドは人間になれるか」を小説風にした作品。 技術の進歩は人間の定義を変えた。機械が意思を持って(見え)れば人間か? 他者の意思の存在は行動から判断するしかない以上その定義は主観に左右される。人間とそれ以外との境界が実は曖昧だと気づかされた。 結局、人間の最大の興味対象は人間である。アンドロイド研究を追求することで”人間との違い=人間らしさ”がわかるのかもしれない。 前作を読むと登場するロボットがイメージできてより面白い。
2017/04/27
貧家ピー
問題発見型の研究の一つとして、執筆した小説。短編5編。 前半は、ジェミノイド・テレノイドの研究著書で読んできた内容がそのまま小説になった感じ。 ブレインアップロードされたアンドロイドが普及した時の自我は?身体的拡張はどこまで?など、想像・思考を試される内容だった。
2020/06/27
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