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ガラスの鍵 (創元推理文庫 130-3)

ガラスの鍵 (創元推理文庫 130-3)

ガラスの鍵 (創元推理文庫 130-3)

作家
ダシール・ハメット
大久保康雄
出版社
東京創元社
発売日
1960-05-20
ISBN
9784488130039
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ガラスの鍵 (創元推理文庫 130-3) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

ダシール・ハメットは『マルタの鷹』に次いで2作目。ヘミングウェイから抒情をきれいさっぱりと捨て去ったら、こんな感じになるのだろうか。主人公の賭博師ネド・ボーモンに感情移入することもできないし、彼の視点から情景を眺めることもできない。そもそも、作家自身が読者の主人公への共感を捨てたところで書いているようなのだ。「ハードボイルド」とは、本質的にそのようなものなのだろうか。どうにもハメットには馴染めないが、ガーディアンは高く評価しているようで、まだ少なくてももう1作『血の収穫』が積読本に残っている。

2017/12/03

花乃雪音

シャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロを初めとした魅力的ではあるがリアリティに難のある探偵から脱却して現実味を重視した人物を描こうとしている。『血の収穫』に登場する探偵コンティネンタル・オプ、『マルタの鷹』に登場する探偵サム・スペードを経て『ガラスの鍵』では探偵でない賭博師ネド・ボーモンを主役に据えている。探偵という職業すら排除してリアリティを重視しようとしたのかと思って読んだのでボーモンの正体は残念に思った。乾いた人物描写と言動のためヒロインに対して感情が動かず個人的には前2作の方が楽しく読めた。

2023/06/12

Tetchy

前半、軽妙なリズムで話が流れて、主人公ネド・ボーモンの曲者振りがいかんなく発揮され、かなりの手ごたえを感じた。だが後半になると、人物間のドロドロした話となり、いささか辟易してしまった。

2009/04/28

fff

『ノワール文学講義』を注文したので準備のため再読。

2016/03/17

まっちゃちゃん

賭博師ネド・ボーモンが、殺人の嫌疑をかけられたポールを救うために、時間の真相を追いかける。市政、選挙、暗黒街…さまざまな人の思惑が入り乱れ。 ハメットの長編第4作。賭博師が探偵をする、というハードボイルドならでは。そして、本職ではないため、かなり危ない橋を渡る。 解説にもあるとおり「謎解き」の要素は少ない。でも、別にドンパチのヤクザ小説でもない。まさにハメットらしい一作。ラストが秀逸。

2023/09/20

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