ふたりは再会してはいけなかった…? 世間が反対しても、そばにいたい。新たな“つながり”と”断絶”を描く『流浪の月』 私が小説を読むのが好きなのは、普段の私の退屈極まりない日常の外には、実はもっと広々とした、自由で、豊かで、美しい世界が広がっているかもしれない、と思い込ませてくれるからだ。 たとえば、凪良ゆう著『流浪の月』(東京創元社)は、手始めに、アイス… もっと見る