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二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ (創元文芸文庫)

二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ (創元文芸文庫)

二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ (創元文芸文庫)

作家
古内一絵
出版社
東京創元社
発売日
2023-09-19
ISBN
9784488804022
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二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ (創元文芸文庫) / 感想・レビュー

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おいしゃん

【2024-4】会社が消える前に大きなプロジェクトを!と奔走する映画会社メンバーを描く。一枚岩ではいかず、抵抗勢力や難題が阻むのもリアルで読み応えがあった。ただ、解説がありがちな登場人物紹介のみなのが残念。解説者は、3人の子育て体験をテーマにした文筆家のようなので、それこそ今作のテーマのひとつでもある、「家庭と仕事の折り合い」などに絡めて、読後の余韻を豊かにしてほしかった。

2024/01/05

mariann

元号が平成から令和に替わり、未曾有の10連休。新しい時代の希望に湧くなか、1つの会社が姿を消そうとしている。銀都活劇。通称銀活。ミニシアターが全盛期だった90年代を彩った配給会社で働く江見を軸とした物語。90年代はバブルも弾け世相も物々しく、暗黒の時代と言われていたが、次々と生み出される宝石も数多くあったんだとこれを読みながらしみじみと感じた。江見以外にも銀活のメンバーの心境も一幕としてあるが、皆揃って心に不安や不満があるし儘ならない。けれど閉幕での譲との会話が全てを纏め上げていてとても良い物語を読めた。

2024/02/14

マダムぷるる

キネマトグラフィカの続編。前作に引き続き面白かった。令和に改元される頃から始まる物語。平成から令和へ時代の移り変わりに伴い、なくなるもの変わるものがあり、昭和の異物のような考え方や組織があり、家庭内のバランスもあり、とどのエピソードも私にはドンピシャ。時に自分と重ねイライラしたりジーンとしたり、作品に入り込んで読んだ。古内一絵作品で使われる言葉は私のレベルにとっては高尚で、時々調べながらの読書だった。(特に前半)紙の辞書を引きながら読書をしていたティーンエイジャーの頃を思いだし、これはこれで楽しかった。

2023/10/23

リEガン

読みやすくて面白かった。1作目以上に好きかもしれない。男尊女卑に年功序列、時に徒弟制度の名残りもある映画業界。現況の保守政治と同様に古い体質と責任回避の姿勢はなかなか変わらない。著者の体験も当然重なっているだろう。コロナ禍がまた大変だったと聞く。シリーズ3作目も期待したい。

2023/10/02

バナナカプチーノ

すごく良かった!営業譲渡を控えた映画会社の区切りとなるイベントを軸に、登場人物達の人間ドラマが細かく描かれていて沁みました。時代の移り変わりがほんのりノスタルジックに描かれていて素晴らしかったです。

2023/09/30

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