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カフカ小説全集 1

カフカ小説全集 1

カフカ小説全集 1

作家
カフカ
池内紀
出版社
白水社
発売日
2000-11-01
ISBN
9784560047019
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カフカ小説全集 1 / 感想・レビュー

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サンタマリア

再読。繰り返し読むことでカフカ的不条理が細かい網目をなして立体的であることの恐ろしさをより強く感じた。また、完結とはいかなくともラストシーンは書いて欲しかった。確かに「城」は完結しないこと自体が小説のメタファーとして機能している。しかし、「ロスマンとK。罪なき者と罪ある者。とどのつまり、両者はひとしく罰として殺される。(後略)」のとおり、ロスマンが現実から押しやられるように消えて、自由の女神のかざした剣が行使されて、失踪者は完結を迎えて欲しかった。

2021/07/24

カフカを読むのは2作目。今作は僕がイメージしてた通りのカフカ作品というか、とかく不条理なことばかり起こり、登場人物は自意識過剰でどこか刹那的。そして愛おしい。他の作品も白水社で、訳は池内紀さんのものを読んでゆくことに決めた。次は審判。 前後の脈絡がわからず断片的でしかないが「ブルネルダの出発」という章がすごく好きだ。どうしてそうなったのか、あれこれ想像をめぐらすのが楽しい。「誰も自分を待ってなどいないのだ。ただのひとりも、あきらかに待ってはいない。カールはあてもなく方向をきめて、歩きだした」

2019/05/12

Vakira

古本屋でこの本を発見。新潮文庫でしか知らなかったので、知らぬ題名と思い早速買ってしまった。家に帰って調べたところ「アメリカ」という題名で角川文庫からも出版されているらしい。カフカはこれで2冊目。「変身」の様にぶっ飛んではいず、カールとう16歳のドイツの少年が訳あって単独アメリカへ送られ新天地の生活で苦戦、苦悩する話。自分の良かれと思った行動が、悪境を呼び、どんどん泥沼にはまっていく。これがカフカ節なのか?いずれにしても面白く読めたが、未完であったのが残念。

2014/09/18

hirayama46

『アメリカ』と同内容の長編。どうしていくつものタイトルが付いてしまったかは解説に書かれておりますが、要はカフカが正式なタイトルを付けていなかったから、ということらしいですね。そういうわけなので、内容も未完になっております。どうまとめようとしたのかもちょっと判然としない……。サーカスで希望を得て終わらせる、というつもりでも無さそうですし。どうなのでしょうね。

2017/02/26

TomohikoYoshida

主人公カールはとことん運がない。もらい事故でいつも行き場を失なってしまう。

2016/10/21

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