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じい散歩 妻の反乱

じい散歩 妻の反乱

じい散歩 妻の反乱

作家
藤野千夜
出版社
双葉社
発売日
2023-10-18
ISBN
9784575246827
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「じい散歩 妻の反乱」のおすすめレビュー

頼りがいのない息子と車椅子生活の妻を支えるスーパーシニア! 92歳のじいさんから学ぶ「人生の受け入れ方」

『じい散歩 妻の反乱』(藤野千夜/双葉社)

 歳を重ねることは人間として自然な現象であるのに、時折、未来への不安が募り、心が暗くなってしまうことがある。そんな時、心を明るくしてくれるのが、年老いてもなお、気力と活力に満ち溢れるスーパーシニアの日常を描いた小説『じい散歩』(藤野千夜/双葉社)だ。

 本作の主人公・明石新平は飄々とした散歩好きのシニア男性。常識が通じず、いつまでも親のすねをかじり続ける3人の息子たちに呆れながらも、“今を生きること”を楽しむ。

 新平の前向きな姿はシニア世代だけでなく、老いに対する不安や恐怖を抱く人の心にも刺さり、同作は多くの読書好きから愛された。

 そんな人気作の続編が、ついに登場。シリーズ2作目となる『じい散歩 妻の反乱』(双葉社)には92歳になり、少しずつ変化しつつある明石家の日常や新平の心境が描かれている。

■92歳のスーパーシニアが老々介護に挑戦! その先で見た“妻の反乱”とは?  もともと健康オタクな新平の日常は、さらにパワーアップ。健康食やオリジナルの健康体操に加え、健康器具を使った開脚運動も日課となった。

 仕事…

2023/10/21

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じい散歩 妻の反乱 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

前作は未読。夫婦合わせて180歳超。特に夫・新平さんは90を過ぎて元気。数年前に倒れた妻・英子を自宅で介護しているのが凄い。まぁ、金銭的に余裕がある夫婦だよなぁとは思うものの3人の息子達、特に50代半ば高校中退から引きこもりの長男・孝史と借金まみれの依存体質三男・雄三はこのままでいいの?と思わざるを得ない。自称長女の次男・健二は 独立していて一番頼りになる。副題の妻の反乱の意味が掴めないまま、妻を看取り献体に出す新平家族。そこから妻の遺言状も明かされるのだが、反乱とは・・え?そこ?そういうことかぁ。

2023/11/08

J D

 新平さんも歳を取る。すでに96歳。前作よりも新平の語りが悲しみを帯びているような、人生を諦めているような、そんな弱さを感じてしまった。それにしても、3人の息子たちは情けない。いつまで、新平に甘えているんだろう。新平がいなくなって気づくんだろうな。サブタイトルの「妻の反乱」これは、奥が深い。続編が読みたいような、そっとしておきたいような、そんな作品でした。

2023/11/24

じいじ

『じい散歩』第二段。90歳を超えても、ますます元気満々の新平夫婦の物語。主人公の新平爺さんに身を合わせて読んでみた。読後の答えは、ひと回りも年下なのに、新平さんの元気さにはとても太刀打ちできません。どうもこの元気で長寿の源は「好き嫌いなく、よく食べる」健啖ぶりにあるようです。この新平さんは女房にすこし冷たいなと、ところどころで感じましたが、本当は心底惚れているなと確信しました。彼のテレが邪魔しているようです。私には、とても真似できないところもありましたが、元気をもらいました。

2023/11/13

Ikutan

新平さん、90歳過ぎても元気、元気。朝起きてから、1時間以上のオリジナル運動コースをこなし、パワーアップした健康食を毎朝食べる健康オタクぶり。車イスで胃瘻の妻·英子さんの介護をしつつ、散歩も楽しむ。で、三人の息子は相変わらず。長男·孝史は引きこもりで、三男·雄三は借金まみれでお金の無心ばかり。頼りになるのは、自称長女、次男の健二だけ。倒れてからはいつもニコニコと穏やかな英子さんとできる限り妻のために心を砕く新平さん。微笑ましくいい夫婦だなぁと。だからタイトルが不思議だったけれど、えっ そういうことですか。

2024/02/08

いたろう

前作を楽しく読んだので、続編ができたのは、全くうれしい限り。新平じいも90代、いたって健康だが、寝たきりになった妻の介護のために、なかなか散歩ができなくなっている。「ひきこもり」「トランスジェンダー」「借金」の3人の息子の中では、次男改め長女の健二が、まだ頼りになるが、それも新平の期待には遠く。この家族、一体とうなる? そして、少なくなった散歩の機会だが、このシリーズ、やっぱり、新平が訪ねるスポット、実在するお店が、なかなか興味深い。96歳になっても、まだ杖なしで散歩する新平。もう1作位は、続編もできる?

2023/11/20

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