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犬は知っている

犬は知っている

犬は知っている

作家
大倉崇裕
出版社
双葉社
発売日
2024-01-17
ISBN
9784575247114
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「犬は知っている」のおすすめレビュー

警察病院に常駐勤する「犬」が殺人事件を解決? 犬に油断した受刑者が心を癒されて秘密を漏らしてしまう

『犬は知っている』(大倉崇裕/双葉社)

「ファシリティドッグ」という犬たちの存在を聞いたことがあるだろうか? 「ファシリティ」とは「施設」を意味し、特定の病院に常駐するための専門的な訓練を受けた犬のことを指す。彼らを扱う研修を受けた臨床経験のある看護師(ハンドラー)とともに、入院患者の恐怖や苦痛といった精神面の負担を和らげるほか、患者の治療計画にも介入するなど大事な任務を持つ存在で、日本にはまだ数頭しかいないという。

 ミステリー作家・大倉崇裕さんの新刊『犬は知っている』(双葉社)は、そんなファシリティドッグ「ピーボ」(ゴールデンレトリバー/7歳/雄)が主人公。ハンドラーをつとめる元看護師の笠門達也巡査部長とともに、知られざる重大事件を解決していくという「犬」が主役の警察小説だ。  警察病院の小児病棟に常勤するファシリティドッグのピーボは子どもたちの人気者。いつものように病棟で和やかに子どもたちと戯れていたピーボだが、今日は特別な任務のために特別病棟に向かわねばならない日だった。実はピーボには子どもたちのケアのほかに大事な任務――特別病棟に入院す…

2024/1/23

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犬は知っている / 感想・レビュー

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夢追人009

人間の友達、ゴールデンレトリーバーのピーボは警察病院で患者達を癒すファシリティードッグでハンドラーの笠門巡査部長とコンビを組んで入院中の犯人が漏らした言葉から隠された事件を掘り起こして解決に導きます。人間の望む通りに振る舞って癒しと元気をくれるピーボくんは誠に健気なワンコで愛すべきアイドル犬ですね。ミステリとしてどうしてもワンパターンになる傾向は致し方なく後半でストーリーを複雑化して工夫されていますが、やや苦戦を感じますね。シリーズ化は困難でしょうけれど何とか実現して欲しいですね。#NetGalleyJP

2024/04/12

パトラッシュ

超能力で犯罪を解決するミステリは特殊設定物などで見かけるが、何でもありだけに論理的な展開が意外と難しい。著者は前作『一日署長』でも示した、日常と非日常を結ぶ構成力で巧みな短篇に仕立てた。今回は警察病院のファシリティドッグが入院した犯罪者の秘密を見通す能力を持っていて、それに従って未解決事件を再捜査していく展開。いずれも警察上層部が超常現象を認識して秘密裏に運用しながら、一方で証拠を探す地道な捜査が並行する。いわば本格系と特殊設定の中間に新たなドラマを見い出して、鮮やかなユーモアミステリとして成立している。

2024/02/14

いつでも母さん

存在は耳にしたことはあったが、名前は本作でしっかり刻まれた。「ピーボ」なんて賢いのでしょう。カバーのピーボの首輪には警察のマークが付いてある。続編が出たら絶対に読むからね、頑張れピーボ!

2024/02/09

itica

ファシリティドッグ(病院などの施設において恐怖や苦痛を和らげるための犬)のピーボと相棒の笠門巡査部長で事件を解決する。そう、主役はピーボだ。警察病院内で死を前にした犯罪者から情報を引き出す役目をピーボは担っている。賢く気配りのできるピーボは可愛かったけれど、何故だか笠門が好きになれなかった。犬にとっては過酷なお仕事。事件そっちのけでピーボを早めに引退させてほしいなと思ったよ。

2024/03/12

みかん🍊

ファシリティードッグのピーボが相棒ハンドラーの笠間と警察病院に入院中の子供や患者を癒やしつつ、7階の犯罪者から情報を得ながら事件を解決していく、ピーボが可愛く賢いファシリティードッグというのは初めて知った、セラピードッグや警察犬とも少し違うようだが、凶悪犯もピーボの目を見ていると何でも話してしまう、人間の機微を読み取り寄り添う彼は何でもお見通しだ、ふわふわの黄金の毛に触ってみたい。

2024/04/17

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