アウシュヴィッツのタトゥー係 (双葉文庫 へ 02-01)
アウシュヴィッツのタトゥー係 (双葉文庫 へ 02-01) / 感想・レビュー
kinkin
「アウシュヴィッツの囚人写真家」という本のようにタトゥー係の目から見た、体感した恐怖のような本を想像していたが読み終わって本のあとがきを読んでいたらフィクションだった。前半から他のアウシュヴィッツ収容所の凄惨さがあまり出て来ないのと、ロマンス話が出てくるのでやっぱりか・・・モデルは実際にいたらしいが読後感は腑に落ちなかった。図書館本
2024/04/16
こばまり
訳者名に惹かれ手に取る。独特な任務に就いていたとはいえ、恋人と2人きりで過ごすひとときを持てていたというから驚く。その他大勢として埋没せず、諦めず、運と機転で人生を切り開いていく。恐るべき人間力だ。
2024/03/07
shun
2024年8冊目。家のベッドの中で読了。ナチスの手によってスロヴァキアからアウシュヴィッツに連れてこられて、被収容者の腕に数字のタトゥーを彫る係をやらされた男の物語。『アウシュヴィッツ•ビルケナウ ナチス•ドイツの強制•絶滅収容所』という恐ろしい名前をつけられて負の遺産として世界遺産に登録されている。ホロコーストの話は『夜と霧』以来だけど、何度読んでも人間が行った所業とは到底信じられない。収容所系でいうと、ラーゲリもそうだったけど。なぜそのようなことが行われたのか、なぜも何もない。ただ狂っていただけだろ。
2024/03/17
CHACK
大変読み易いため、読み流してはいけない、と赤エンピツを持ち線を引きながらの読書。ラリという名前の異常にコミュニケーション能力が高いユダヤ人青年が主人公。結末はきっと悲しいものになるのだろうと、あの時代に彼の地でのできごとを知らされているだけに思い込んでいた(物語としてはバッドエンドではなかった)。絶望と悲惨しかないと思っていたアウシュヴィッツにこんな世渡り上手のエピソードがあったことに驚いてしまったけれど、それは決して絶望と悲惨から遠く離れたものではなかったのだと思う。
2024/04/14
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