罪と罰(10) (アクションコミックス)
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罪と罰(10) (アクションコミックス) / 感想・レビュー
しおつう
ドストエフスキーの罪と罰を漫画にしたかったというのが作者談。俄然、原作の罪と罰が読みたくなった。この漫画自体は最初から最後まで陰鬱さが抜けることはなかったが、かなり文学的な臭いがしていたのは確か。
2017/03/30
はち
@80 ミロクのその後を知りたい。世間が与える罰は、本当に罪に相応しいのか?そんなことはない。人は人ごとになった途端、過剰かつ冷淡になる。大切にするべき心を、人を忘れてはだめだと改めて思い知らされる。何が大切かを意識しなければ、きっと人は人を簡単に殺せるんだろう。守りたい人や家族、保身、名誉。何でもいい。守りたいものがズレた瞬間、何でもできる。個と集団。間違えてはいけない。どちらが正しいとも言えないにしても。
2013/11/23
湯一郎(ゆいちろ)
10巻までまとめ読み。救いがないなあ。この話はキツイ。それでもエチカは凛々しく美しい。首藤が評したように「壊れにくい」。それだけになおのことこのマンガは怖い。あとがきに作者自ら「現実の世界はここまで酷くありませんから過度に社会を怖がらないでください」と書かねばならないほど。ただ、正確には「現実の世界はここまで酷くない」のではなく、「ここまで酷いことが連続的に誰かの目に留まることはごく稀」なだけであって、ありえない話ではない。実際に一つ一つの犯罪は、日々発生しているものと大差ないのだ。
2013/06/08
速魚
読み切った。 再読するのには時間がかかりそうだ。 人は変われる。 そう信じたい。
ぐっさん
キリスト教と共産主義がせめぎ合い混沌としていた19世紀ロシアから、すっかり無機質でニュートラルな経済大国(?)な現代日本への場面転換をうまく設定でつじつま合わせ、ラスコーリニコフやソーニャを無宗教な現代風にアレンジしていて、中々面白かった。ただし、一つ違和感があったのが主人公の姉の人物造形。たとえ犯罪を犯したことがわかってないとしても、どうしようもなく、生産性もない、ただのごく潰し。そういう人間を「ただ家族である」という理由だけであそこまでかばいたてるところが腑に落ちない。
2017/02/04
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