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イザベラ・バードの東北紀行[会津・置賜篇]: 『日本奥地紀行』を歩く

イザベラ・バードの東北紀行[会津・置賜篇]: 『日本奥地紀行』を歩く

イザベラ・バードの東北紀行[会津・置賜篇]: 『日本奥地紀行』を歩く

作家
赤坂憲雄
出版社
平凡社
発売日
2014-05-22
ISBN
9784582836370
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イザベラ・バードの東北紀行[会津・置賜篇]: 『日本奥地紀行』を歩く / 感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

バード女史は、戊辰戦争から10年、西南戦争の翌年、内戦の傷が癒えない頃に来日。首都東京も鹿鳴館時代前。驚くべきことに、当時、外国人女性が一人旅をしても安全で、非礼な扱いを受けることも、法外な値段を吹っ掛けられることもなかった。彼女の旅には公的な目的はなく、白人であること、英国人であること、キリスト教徒であることの「上から目線」が随所に顔を覗かせる。にもかかわらず、現代まで読み継がれているのは、未開さが色濃く残る寒村を訪れた記録が、近代の黄昏を生きる我々自身を鏡のように映していることに気づかされるからだ。

2019/10/21

kochi

イザベラ・バードの会津の旅(栃木から新潟)と新潟からバードがアジアのアルカディアと称賛した置賜盆地への旅(全体の旅は日光から蝦夷だが)についてのエッセイ。地図があり具体的な経路に沿って、別の資料との付き合わせなどを示してくれるので、また、簡略版と完訳版との違いも具体的にわかり、ますます完全版を読まないと、との思いに。「これほど子どもをかわいがる人々を見たことがない」という感想は有名だが、一方で、男女共に半裸(褌や腰巻のみの姿)状態に対してか、「基本的な道徳水準は低く」と断じている点も含めて、読まなくては!

2022/10/30

たくのみ

「病気の療養のため」に明治期の日本へ来た彼女。47歳の普通のイギリス人が思ったままを素直に書いた紀行文。お祭りをウルサイと書き、半裸を「野蛮」と綴った彼女の東北描写 は、西洋人の常識的な反応。「生真面目に傷つく必要もない」そして「もてなし、あやし、お土産を持たせて帰らせた」という当時の日本の対応は正解、という赤坂さんの冷徹な分析が楽しい。ピュアな視線と、理想郷とまで言わしめた美しい里山。これから日本が守っていくもの、失ってはいけないものが、見えてくる気がする。

2015/06/26

あっきー

✴1 残念ながら著者が言いたいことが理解できず、福島の宿のひどさと農民の貧しさをバードが良く言っていなかったことに、貧しいけれどもそれが当時の日本の習俗だったんだ、彼女の方にも事情があったと一言言いたかったのかなー

2017/06/04

ようはん

イザベラ・バードが会津の地に来たのは明治十一年で「るろうに剣心」とほぼ同時期ではあるけど、夏とはいえ男子は褌一丁で女子は上半身露出というように当時の山間部がまだ未開の地であった事が数多く書かれているのが印象的。るろ剣は新月村等で田舎の描写も描いていたけどまだ衛生的に描かれていたという事か。

2019/09/09

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