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(P[い]4-1)きみの呼ぶ声 (ポプラ文庫ピュアフル)

(P[い]4-1)きみの呼ぶ声 (ポプラ文庫ピュアフル)

(P[い]4-1)きみの呼ぶ声 (ポプラ文庫ピュアフル)

作家
飯田雪子
くまおり純
出版社
ポプラ社
発売日
2012-05-08
ISBN
9784591129401
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(P[い]4-1)きみの呼ぶ声 (ポプラ文庫ピュアフル) / 感想・レビュー

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巨峰

誠実な書き手飯田雪子さんが幽霊譚を紡ぐとこんな感じになりました。痛々しくて重くて、だけど優しさを感じ取れました。そして、生きているからこそ、時間は流れていくのですね。

2012/06/16

dr2006

この世とあの世との踊り場に集うものたちを描く、甘く切ないスピリチュアルミステリー。人気のない校舎の屋上へ通じる階段の踊り場で、生前好きだった先輩の姿を追い続け成仏できない真帆。その真帆の姿が見える主人公智之は、放課後、彼女の話し相手をしていた。そこに同じように真帆と会話ができるはるかが転校してくる。真帆や智之に毅然とした態度で接するはるかの目的とは何か?ポプラ文庫ピュアフルらしい作品とも言えるが、人の記憶に宿るピュアな想いを深く感じる作品。初読み飯田雪子、他作品も読みたくなるようなトリガーを得た。

2016/11/15

ひめありす@灯れ松明の火

優しくて、悲しい。まるで通り過ぎていく一筋の流れ星を見ているような。背を向けて歩きだした校舎の窓から聞こえた木管楽器の音のような。あの悲しみが苦しみが惨劇があった場所を、もう平気で通り過ぎていけるような。誰もが乗り越えていく。それを越える事が成長だというのなら、それいったいどれだけ傲慢な押し付けなのだろう。そんな筋から外れた、淡く切ない想いの欠片達。留まり行く魂に、君の呼ぶ声が聞こえたから、そっと歩き出す。光に向かって。辛かったよね、痛かったよね。ううん。もう、いいんだよ。だって、君が呼んでくれたから。

2012/07/06

coco夏ko10角

読後感が良かった。飯田雪子さんの作品は途中なんだかんだあっても最後気持ちよく本を閉じることができるから好き。

2015/05/14

いずむ

夢の続き、夢の終わり。本当の優しさが見せるのはどっち―。せめて魂だけが残った今だけは、穏やかなる時に漂っていたい。もし、そんな姿が見えるならば、コトバを交わせるならば。導くべきは、どっち。本当の優しさって何だろう。本当の哀しみって何だろう。本当の解放って何だろう。アンリアルな世界からの、切ない問いかけ。ボクは、前進なき永遠より、解放へ向かう一瞬を選びたい。終わりが来るから忘れられる。終わりが来るから乗り越えられる。終わりが来るから、“次”がまた始まる。温かい光の向こう、きみの呼ぶ声が、きっと聞こえてくる。

2012/05/14

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