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ペリリュー ―外伝― 2 (ヤングアニマルコミックス)

ペリリュー ―外伝― 2 (ヤングアニマルコミックス)

ペリリュー ―外伝― 2 (ヤングアニマルコミックス)

作家
武田一義
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)
出版社
白泉社
発売日
2023-07-28
ISBN
9784592163671
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ペリリュー ―外伝― 2 (ヤングアニマルコミックス) / 感想・レビュー

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田丸くんの息子は父から戦争体験の話を聞けなかったけれど、こういう人多かったんだろうなと思う。体験者がいなくなってしまった今となっては無理にでも聞き出し真実の歴史をきちんと知りたかったなんて現代人の私は思ってしまう。米兵から見たペリリューでの戦闘も、憎しみが湧くのでは無く同じ人間として苦しみながら戦っていたことを感じさせる。また、米兵から見た日本兵がいかに恐ろしい存在だったかということや、日本兵も米兵も愛する守りたい家族がいる普通の人だということも。一瞬でもまた生きている吉敷くんに会えて嬉しい。

2023/08/13

venturingbeyond

本編や外伝1巻と同じく、戦争という非日常の極地に放り込まれた当事者視点から、その非人間性と狂気が描かれる。戦争の中で狂気に飲み込まれ、戦前の市井の生活との隔絶に、自身の拠って立つ足場を喪失していくアメリカ兵の姿。壮絶な戦闘とその合間に日本兵に訪れる「日常」との絶望的な落差。生き残って戦後の平和や繁栄を享受しながら、決して戦争経験を語ることも、昇華することも、共有することもできない苦しさ。巻末の角田光代先生の解説の通り、戦争体験から遠く離れた世代が「戦争」を描き・語ることの意義と可能性を体現する名作です。

2023/08/07

本木英朗

やるかやられるかの戦場で精神をすり減らす米兵のある兄弟に届いた「戦場からの便り」や、戦いの止んだ島へと戻ったニーナとケヴィンが「おぼえてること」など、『ペリリュー―外伝―』2巻である。やっぱり、昭和19年9月、激しい戦闘が続くペリリュー島で海へと追いやられた「入来周作の戦い」と、昭和20年春、いつか来る反抗の日に向けて兵士をまとめようとする島田を支える「泉康市の願い」の2編がよかったかな。まあ、それも本編で二人ともそれぞれ戦死してしまうってことが分かっているしねえ。……という外伝2巻でした。

2023/08/29

こも 零細企業営業

胸糞悪い。

2023/07/28

niko

スピンオフ。戦争を経験した人は、その過酷な体験や人道に反した行いを隠そうとするという。語られる戦争が真実とも限らないし、田丸のように何も語らない者も沢山いるだろう。けれど、嘘や黙秘を責める権利は誰にもない。体験した人にしか分からない、到底想像も及ばない現実があると思う。戦争の話を聞きたがること、知りたがることがいい事なのか悪い事なのかすら分からない。けれど、知ることが抑止力に繋がると信じ、次巻も読みます。当時の同性愛もそうですが、私の知らなかった戦争を教えてくれてありがとうございます。

2023/08/18

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