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どぶどろ (扶桑社文庫 S 12-1 昭和ミステリ秘宝)

どぶどろ (扶桑社文庫 S 12-1 昭和ミステリ秘宝)

どぶどろ (扶桑社文庫 S 12-1 昭和ミステリ秘宝)

作家
半村良
出版社
扶桑社
発売日
2001-12-01
ISBN
9784594032883
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どぶどろ (扶桑社文庫 S 12-1 昭和ミステリ秘宝) / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

本の雑誌増刊 米澤穂信さんのベストテン拝見して再読。やっぱり半村良さんは名人だと思う。ミステリーとしては謎は明かされるものの解決には至らず、時代小説としても初めて時代小説読む方にはすすめづらい。終わり方も切ないし。好きな方には、名前だけ登場する脇役だけでも楽しめるはず。『みをつくし』シリーズ戯作者の清右衛門こと滝沢馬琴・山東京伝・太田南畝・渡辺順庵・田沼意次・松平定信など。但し主人公は切ないほど庶民目線。私の拙文より遥かに魅力を紹介した米澤穂信さん・宮部みゆきさん文章抜粋してコメント欄へ

2011/01/04

うえぴー

人情ものの短編集。実にいい話が7つ並び、「ほんとに半村良は上手いなあ」とため息をつくと、その直後に中編(といっても長編なみの分量)「どぶどろ」がそびえ立つ。最前の短編のような始まりかたをするが、それまでと違っているのが、山東京伝や式亭馬琴、太田蜀山人など歴史上の人物が登場すること。むむ? と思いながら読み進めると、それまでの短編に出てきた市井の人物も再登場し、思いもしない展開に。ミステリ的な驚きは少ないけれど、「物語の枠組み」の観点では衝撃的。小さな物語が大きな世界に飲み込まれるという、他にあまり例を→

2016/03/20

あんこ

切ないわ。宮部みゆきの『ぼんくら』はこの本の影響を受けて書かれたとの説明を見て読んだんだけど、こんな切ない話だとは。物語の運び方がすごくうまい。最初の短編はちょっと読むのに時間をかけたら、登場人物がなかなか覚えられなくて苦労したけど(笑)、後半のメインの事件もので今までの話が全部繋がって気持ちよかった。

2015/10/03

gushwell

7つの短編は、江戸時代の一般庶民の悲哀を描いたものですが、どこかほっとさせる内容になっていて、それぞれ独立した作品としても十分に読み応えがあります。そして最後の「どぶどろ」は、捕り物調の話になり、緊迫感がぐっと高まります。読者を引き付けます。巨大な権力者たちの前で為す術もなく捻りつぶされる主人公・平吉。読者の期待を裏切るラストに思わずうなり声をあげてしまいました。

2010/12/16

はなん

2回目。未解決のまま終わることが、とてもこの世界の不条理を思わせる。宮部みゆきの「ぼんくら」はこの作品へのオマージュっぽいものだって聴いて、また手に取った。

2009/01/11

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