シェニール織とか黄肉のメロンとか
シェニール織とか黄肉のメロンとか / 感想・レビュー
starbro
江國 香織は、新作中心に読んでいる作家です。元JK三人娘の40年後の群像劇、これはこれで面白いのですが、このまま続いて行くのでしょうか❓ http://www.kadokawaharuki.co.jp/book/detail/detail.php?no=7081
2023/10/19
旅するランナー
さすが江國香織。学生時代からの友人民子·理枝·早希と、民子の母薫を中心とした何気ない日常が、4ページほどの文章で代わり代わり描かれます。その並外れた表現力で、彼女たちの感情·感覚·行動が見事に言語化されて、いかんともし難く胸を打たれます。特に理枝さんの「あたしは社交的な内弁慶なの」などの発言が秀逸です。僕も男として、いいふうに壊れたいと思います。
2024/04/02
ケンイチミズバ
幸せな階層の人たちの幸せそうなどうでもいいくらい些末な江國さんらしい世界。一部の人には何を読まされてるのか解らないとなるかも知れない。香坂富志男との出会いについてマルヴァジーア・セッコを飲みながら里枝は語った。あーはいはい。民子ならずとも口からそう出そうになる。対極にある中村文則の新作の世界に薫さんや早希さんが並んだらスイミング教室のイケメンコーチのことだとか英会話教室の人気の先生のことだとかとは考えることが丸きり別世界で動揺するだろう。松濤にある鞄屋さんの行列じゃないんだから。久しぶりの江國香織だった。
2023/10/11
aoringo
学生時代からの親友三人組。50代になりそれぞれの生活があっても友情は変わらない。特にイギリス帰りの理枝は奔放で賑やかな性格でいるだけで場が明るくなる。独身で小説家の民子、しっかり者の専業主婦である早希。マウントを取ったり、お互いの人生を比べることもなく40年間変わらず仲良しって考えてみると驚異。江國さんの本に登場する主人公たちは優雅な暮らしをしている人が多いけど、そういう豊かさがあるからこそ老けずに友情も続くのかな?今回は割と現実的な話で自分はこの中の誰に近いか考えながら読んだ。
2024/03/26
アン
イギリスから帰国した利発で社交的な理恵、母親と暮らす寛大な作家の民子、息子や義母に気を配る冷静な主婦の早希。50代後半を迎えた学生時代からの仲良し「3人娘」が再会し、青春を懐かしんだり、現在をちょっぴり思い煩ったり。彼女達を取り巻く周囲の人々と織りなす日常風景は、ささやかに変化しながらも温もりに満ち、花々が季節ごとに咲くような喜びがそっと寄り添う。豊かな香り漂う料理など、暮らしを彩る描写はうっとりと美しく1日1日が愛おしい。友人達と他愛もないお喋りに花を咲かせ、微笑んで歳を重ねていけたら素敵だなと思う。
2023/11/17
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