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君のいた日々 (ハルキ文庫 ふ 7-1)

君のいた日々 (ハルキ文庫 ふ 7-1)

君のいた日々 (ハルキ文庫 ふ 7-1)

作家
藤野千夜
出版社
角川春樹事務所
発売日
2015-05-15
ISBN
9784758439015
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君のいた日々 (ハルキ文庫 ふ 7-1) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

読メのレビューを読んで気になった作品です。夫が妻を、妻が夫を、息子が母を亡くしてしまうお話です。これ以上ないくらい悲しい要素がてんこ盛りなのに、読み進めていて不思議とそんなに悲しくはならず、むしろ元気を与えてくれるなんともステキな話です。読み進めていくと不思議な展開に「?」となりますが、話の内容がしっかりと充実してるので、展開は気にならなくなります。こういう作品、やっぱり40過ぎてから読むとココロにグッと入り込んできますね。配偶者や子供への感謝は決して出し惜しみ?するコトなく、伝えなければダメですね。

2018/09/23

しんごろ

ある夫婦の妻を亡くした夫と、旦那を亡くした妻の場合のその後の生活を描くパラレルワールド的な話。ありふれた日常生活の中に愛がいっぱい溢れてるということを気づかせられ、愛してるからこそ愛する者を失うのが、こんなに寂しいものなのかという事を気づかされますね。自分も連れあいを失ったら春生と一緒で泣き虫になるな。間違いなく毎日、きっと泣いてる。心と体が弱ってる人はセンチメンタルに、元気な人は優しさを感じる作品だと思います。とにかく人に優しくなれる素敵な作品でした。そして、微妙に繋がってる構成もいいですね。

2018/06/24

ベイマックス

妻が闘病の末に亡くなった夫が子供と暮らす日々。夫が会社からの帰宅途中に突然死した妻が子供と暮らす日々。同じ家族。まっ、小説だからね、そういう設定。◎悲しいけど、優しい小説。年を取って連れ合いを亡くした後の異性の友情って必要なのかも。夫と秘書の間は、友情ではないぽいけど。

2021/09/05

おかむー

ほっこりでもなくじめじめでもない、“しっとり”とした文章がじんわりと染みるよい意味で微妙な感触の物語ですね。『よくできました』。妻を病気で亡くした夫の視点、夫を突然死で亡くした妻の視点、同じ夫婦のふたつの視点が交互に描かれて、ラストになにか仕掛けがあるかと思いきやシンプルにお互いを亡くした想いが綴られる。大切なひとを亡くした悲しみは薄れるのでなく、染み込むように心の深いところへ沈み込むものだろうか。あのひとにしてあげられなかったことに縛られるよりも、あのひとになにをしてあげられたのかを想いたいものですね。

2015/06/07

さおり

約20年連れ添った夫婦の、夫が死んだバージョン(妻目線)と妻が死んだバージョン(夫目線)が交互に描かれてくお話。いきなり余談ですが、「ペンギン・ハイウェイ」でウチダ君がしてた研究を思い出しました。そして、本題を。私が死んだら旦那さんはどんな感じか、旦那さんが死んだら私はどんな感じか、なんか、うまく想像できません。だいたいからして、死ぬ以外の別れ方をする確率かて、ないわけじゃないし。このお話のふたりみたいに、死が二人を分かつまで(分けた後でさえ)ずぅっと大切にお互いを想いあえたら、いいな。

2015/05/29

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