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残酷人生論

残酷人生論

残酷人生論

作家
池田晶子
出版社
情報センター出版局
発売日
1998-03-11
ISBN
9784795811935
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残酷人生論 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

fishdeleuze

著者が考え続けてきた数々の論点、――存在の、世界の不思議さ、そして神秘といった――が網羅され論じられているベストアルバムのような書。多数ある著作のなかでもよくまとまっている印象があり、読み応えがある。なお、この青い表紙の本は旧版で、現在増補新訂版が発売されている。著者のような思索生活を送っていると、日常生活はうわの空で生きてしまうとどこかで書かれていたが、よく分かるような気がする。

2014/09/09

solaris

十代の時に影響を受けた本の威力は凄まじい。「哲学と聞くと皆一様に顔をくちゃっとさせて拒否反応を示す。だから私はこう言う。考えること、と」私も同じ顔をする一人。「ところでこの本、「あの」人生論か。上に残酷とついている、なんだ、これは。甘く見るな。この書は懊悩の書ではない、しかしまた慰撫の書でない。」プロローグからして挑発的。「私は知りたかったのだ。絶対に確実なもの。動くことのない真理。だから考えた。」哲学的思索なんて気取ったことはいらない。私も知りたかった。哲学的用語は全く使わない、真心の考えるエッセイ。

2015/03/15

とく たま

存在と自身である事への哲学的思考、百出。勿体ぶった湾曲する言葉が、難解で厄介な著者だと思わせる。後半に宇宙・神・魂に言及してくる辺りは、哲学か?と思わせるが、ここまで読めば、癖のある文章にも慣れてきて、面白くなってくる。『人生はこれで終わりではない』と締めくくった著者は亡くなっている。はたして著者はまた新しい人生を歩んでるのか( ̄▽ ̄;) 念のため、この本、決して宗教的ではない。

2023/03/01

tunehiro

池田氏の代表論考で最高傑作だと思う。最近別の版元から再販されたのを機に、久々に再読。鵜呑みにするべからず。読んだだけでは何も得られない。脳みそがグチャグチャになりそうなくらい、自分でも”考える”こと。

2010/12/05

Kano Ts

中島義道さんと同じく「哲学史学」ではない、まごう事なき哲学する本で良かったです。本質はどちらも「考える」ことの重要性を教えてくれますが、中島さんと比べるともう少し余裕がある立場というか、探求的な姿勢が特徴かなと思いました。また別の本も読んでみたい。

2023/12/02

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