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今、死ぬ夢を見ましたか (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

今、死ぬ夢を見ましたか (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

今、死ぬ夢を見ましたか (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

作家
辻堂ゆめ
出版社
宝島社
発売日
2019-03-06
ISBN
9784800293466
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今、死ぬ夢を見ましたか (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) / 感想・レビュー

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さてさて

人は自分の人生が永続することを前提として生きています。しかし、そんな前提が崩れる可能性を知ったなら季節の移り変わりといった日々の些細な出来事にも愛おしさを感じるようになるのだと思います。自身が死ぬ日時を知った主人公が、死の日までの人生を複雑な感情の中に生きていく姿が描かれていくこの作品。巧みな物語構成に、最後の最後までハラハラドキドキ、怒涛の展開を見るこの作品。経験したことのない複雑な読後感、様々な感情渦巻く不思議な読後感の中に、げみさんの描かれた素晴らしい表紙をじっと眺めてしまった素晴らしい作品でした。

2023/03/16

mint☆

電車でのうたた寝で自分が死ぬリアルな夢を見た井瀬。他にも近未来の夢を見て、それが現実となり愕然とする。同じように自分が死ぬ夢を見て未来を変えようとしていた女子高生の紗世と出逢う。過去、未来、死後の明晰夢を見続ける。未来の夢に関わってくる上司でもあり親友の五味渕や小学校時代の友人の粕谷。何故こんな状況に陥るのか。誰を信じればいいのか。未来を変えることができるのか。最終章からはハラハラしてページを繰る手が止まらなかった。読後は切ないしやるせない。でもどこか爽やかさもあり不思議な気持ちになった。

2020/02/19

chiru

ラストに驚愕の真相が待つ、予知夢ミステリー。「ホームから突き落とされた夢」を見た主人公に、「その未来は変えられない」と告げる謎の女子高生。主人公と彼女が親密になってきた頃、彼女は姿を消してしまう。謎を抱える主人公の心を掻き乱すふたりの親友との葛藤や、企業スパイのような展開がスピーディで目が離せない。終盤は小さな伏線回収のピースを組み上げ、大きな1枚の美しい絵のような、切ない真相の結末が格別。 隠し技が見事に決まった一冊でした! ★4.5

2020/01/31

ちーたん

★★★★★初読み作家さん。もし、自分の死期がわかってしまったらあなたはどうしますか?人身事故で電車に閉じ込められた主人公・井瀬。彼は明晰夢を見た。今から半年後、自分がホームに突き飛ばされ死ぬ夢を。隣に居合わせた女子高生・紗世は井瀬の夢を言い当てる「今、死ぬ夢を見ましたか?」半年後に死ぬ井瀬と7年後に死ぬ紗世。果たして運命は変えられるのか?◆ファンタジー作品。文体も滑らかに文字を追えてライトで読みやすかった!結末は人によって評価分かれそうだけど、私はなんとなく先が見えるこの王道の構成がとっても好みだ✨

2020/02/28

となりのトウシロウ

死へのタイムリミットが分かってたら自分はどうする?何者かに親友と共に突き飛ばされて電車に轢かれて死ぬ夢を電車の中で見た井瀬。隣に乗り合わせた女子高生の紗世から自分も同じように電車に轢かれた夢を見たと聞く。そして電車中で見た明晰夢は必ず自分の身に起こると。井瀬が夢で死んだ日は今から半年後。誰に、どうして殺される事になるのか。見た夢は本当に現実に起こるのか。序盤から物語にグッと引き込まれアッと言う間に読了。読み進めて何となく展開が読めたが、辻堂ワールド全開の今作も面白い。でも、これだと井瀬があまりにも可哀想。

2023/06/11

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