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沖縄怪談 耳切坊主の呪い (竹書房怪談文庫 HO 576)

沖縄怪談 耳切坊主の呪い (竹書房怪談文庫 HO 576)

沖縄怪談 耳切坊主の呪い (竹書房怪談文庫 HO 576)

作家
小原猛
出版社
竹書房
発売日
2022-09-29
ISBN
9784801932678
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沖縄怪談 耳切坊主の呪い (竹書房怪談文庫 HO 576) / 感想・レビュー

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HANA

実話怪談集。なのだがユタからの聞き書きあり、耳切り坊主といった妖怪あり、境界あり、憑きものに関連してイチジャマあり、と怪談というよりは民俗学的な著書、沖縄の『遠野物語』とも言えるような一冊であった。特に先立って憑きもの関連の書籍を読んでいたため、イチジャマの話などは沖縄に今現在存在する憑きものとして極めて興味深く読める。耳切り坊主も一見怪談だけど、勝者が歴史を綴る事によって如何に話が変化するものがあるかと面白く読む。考えれば初期民俗学自体が怪異を内包していたから両者が結びつくと面白いのは自明の理だなあ。

2022/10/03

あたびー

到着後一気に読んだ。九州以北にも、怪異を信じる人も信じない人もいるだろう。沖縄にもそのどちらもいるはずだ。しかし沖縄では九州以北より、怪異を当たり前のことのように捉える人の割合が多いのではないかと思う。霊能者に相談することもごく一般的だし。今回はユタの大城さんという女性や、神だーり(霊能に目覚め苦しむこと)して大城さんにアドバイスを貰っている人から聞き取った話がいくつか入っている。ラストの大城さんの告白は凄まじい。それと、半分ほど民話や民俗学的な話も混ざっていて、耳切坊主の伝説は私も別書でも読んだ。

2022/10/06

ネムコ

見かけたら即買いの小原猛さんの沖縄怪談。今回は実話怪談というより民俗学寄りの、昔話や言い伝えの真実を探る、みたいな一冊でした。祟る人間、妖怪や神。ウチナーグチがバンバン出てきて、沖縄にどっぷり浸れて楽しかったです。

2022/10/16

かおりんご

ホラー。大好きな作家さんの一人、小原さんの本を手に入れました!今回は、かなり沖縄色が出ていて、民俗学の本を読んでいる気分になりました。例えるなら、沖縄版「遠野物語」。興味深かったです。

2022/10/06

澤水月

琉球王府と現代沖縄の歴史繋ぐ優れたルポルタージュ。数奇な運命生きたユタ(沖縄の民間巫女)の心を開こうと迫るやり取りに著者の気迫と凄味あふれる。「戦争体験者がその時代のことを話したくても話せないのと同じさ」「察しなさい」との言葉にひるまず記録の意義訴える。当事者に何度も会い、文献も丁寧に渉猟、表の歴史に登場しない・できない人々の思いが宿る話をすくい取り記録。歴史の勝者・敗者共に今も子孫生きスーパー「サンエー」の上に龍神舞う特殊な当地歴史事情が難しくなく面白く知れる。「怪談本」のステージ上げた分水嶺となる書

2022/10/02

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