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ブラック・ジャック ミッシング・ピーシズ (立東舎)

ブラック・ジャック ミッシング・ピーシズ (立東舎)

ブラック・ジャック ミッシング・ピーシズ (立東舎)

作家
手塚治虫
出版社
立東舎
発売日
2023-11-20
ISBN
9784845639625
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ブラック・ジャック ミッシング・ピーシズ (立東舎) / 感想・レビュー

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パトラッシュ

作品の書き直しは小説では珍しくないが、『破戒』や『山椒魚』では明らかに失敗するなど両刃の剣でもある。手塚治虫の書き直し癖も有名だが、本書でまとめられた『ブラック・ジャック』各編で施された改変はおおむねブッシュアップに成功している。『アトム』もそうだが同一主人公の連作短編が手塚の得意な形式だからこそ、より優れた作品をとの思いを実現できたといえる。しかし連載時の方がいい読者もいるし、手塚の場合は作者の好みで単行本に入れられないなどの事態も加わって複雑怪奇な経緯もある。こうした状況を詳しく分析した本が読みたい。

2024/03/02

ma-bo

「週刊少年チャンピオン」に連載された『ブラック・ジャック』は単行本化の際にに手塚治虫自身の手によって再構成や加筆が施された作品が結構存在するらしい。本書は特に大きな改変が見られるエピソードを中心に、オリジナル版と単行本版を比較して読めるような形で掲載。下書き原稿や、制作途中原稿が紹介されたりもして貴重。

2024/04/28

ぐうぐう

手塚治虫は生前「手塚オソムシ」と揶揄されるほど、原稿が遅れに遅れることで有名だった。それだけ完璧を目指していた所以だが、その手塚の完璧主義は単行本化の際の描き直しに顕著に表れている。本書は、単行本で修正を加えられる前の雑誌掲載時の原稿を収録している。「ストラディバリウス」のように、雑誌掲載オリジナル版と単行本版とを読み比べできる構成は嬉しい(読むと、巧みなコマの切り貼りは漫画原稿の編集というよりかは映画のそれに近い印象を受ける。(つづく)

2023/12/03

あられ

先輩に教えてもらった本。第1話「医者はどこだ!」が生原稿みたいな印刷で、これだけでも読んでよかった、と思った。「緑柱石(その1)」「緑柱石(その2)」「ふたりのピノコ」が一堂に読めたこともうれしい。ピノコの顔いろいろもうれしい。手もとにブラック・ジャックがないので、全巻セットで購入しようか考え中。←子どもに叱られそう。。。帯の内側の「ミッドナイト ロストエピソード」も気になる。。。ぜんぶ、買っちゃいそうである。。。手塚治虫、改めて偉大だと思う。。。

2023/12/22

ムーミン2号

単行本化に際しての改変がよくなされていた手塚作品ではあるが、こと『ブラック・ジャック』に関しては改変はそれほどではないらしい。本書はそんな中でもいくつか改変された部分を集めて提示しているもので、ファンには貴重なものである。特に2回に亘って連載された「緑柱石」は後に「ふたりのピノコ」と改題・改変されて単行本化されるのだが、元の「緑柱石」が掲載されているし、制作途中原稿と雑誌掲載版を見比べられる「虚像」があったりと面白い構成になっている。特に前者では手塚さんの編集の妙がたっぷり味わえる。

2023/12/13

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