男の愛 たびだちの詩
「男の愛 たびだちの詩」のおすすめレビュー
令和に蘇った清水次郎長! 大親分へと至る黎明期と恋心を描いた痛快小説『男の愛 たびだちの詩』
『男の愛 たびだちの詩』(町田康/左右社)
かつて「海道一の親分」として名を馳せた幕末・明治の侠客・清水次郎長(しみずのじろちょう)。次郎長の養子であった天田愚庵による伝記『東海遊侠傳 一名次郎長物語』(1884年)をはじめ、三代目神田伯山による講談『名も高き富士の山本』、二代目広沢虎造による浪曲『清水次郎長伝』のほか、映画やテレビドラマに描かれ続けてきた国民的ヒーローだ。このほど、そんな次郎長の新しい物語が登場した。町田康さんによる最新小説『男の愛 たびだちの詩』(左右社)だ。
文政三年(1820年)正月元日、清水の廻船問屋・雲不見三右衛門(くもみずさんえもん)に第三子となる男児が生まれた。「正月元日に生まれた子どもは将来、とてつもない賢才になるか極悪人になる」との言い伝えから、赤子はそのまま三右衛門の妻の弟・米問屋を営む次郎八に養子に出され、長五郎と名付けられた。幼い頃から喧嘩三昧、腕っぷしの強さでは誰にも負けない長五郎は、教育のために預けられた寺でも暴れて追い出され、次郎八の妻の兄・あばれ者の倉沢の平吉に預けられ徹底的に鍛えられることに――…
2022/1/7
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男の愛 たびだちの詩 / 感想・レビュー
starbro
町田 康は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者が描くBLっぽい新しい清水次郎長像は、刺激的でした。まだ冒険は始まったばかり、続編もありそうです。清水次郎長は、旧暦の元旦生まれなので、本書も2022年1月1日発行で拘っていますが、実は新暦にすると2月14日バレンタイディ❤というのも著者は計算しているでしょうか? http://sayusha.com/catalog/books/potokonoai1
2022/02/09
いつでも母さん
新シリーズ刊行とある。こうして生まれ『清水の次郎長』になって行くのだろう。サクサク進む。時々BLとかっこ書きであるが・・ふふふと笑ってしまう私は何を期待してたのか(汗)
2022/05/10
ペグ
待ちに待った康・町田の新作!以前から気になっていた清水次郎長を描いてくれないかなってずっと思ってた。願いは叶う!会話は浪曲と落語がドッキングしたみたいで、可愛くて〜やっぱり良い!次郎長が「告白」の熊太郎と重なってなんだか物悲しい。いままでの作品よりも少しばかりおとなしめなのが気がかりです。ゆっくり次作を待とう。
2022/03/07
ポチ
「ギケイキ」のような清水次郎長!楽しませてもらいました。続きを読みたいなぁ。次郎長さんのBLも面白い。
2022/01/30
こまり
町田康さん、こういうのも書くのね😅清水の次郎長物語。軽いタッチで結構笑えて面白かった。多分シリーズ化するんだろうな。でも次はもう読まないかも^^;
2022/06/17
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