尾かしら付き。 (1) (ゼノンコミックス)

　累計15万部を突破した、佐原ミズ氏の人気コミック『尾かしら付き。（ゼノンコミックス）』（コアミックス）。少年少女の半生を描く本作の実写映画が8月18日(金)に公開される。上映に先駆け、しっぽの生えた主人公・宇津見快成を演じた小西詠斗さんに、ご自身の人生を振り返りながら作品を語ってもらった。

（取材・文＝篠田莉瑚　撮影＝金澤正平）

■コンプレックスのせいで排除される感覚は、すごくわかる

―― 原作のコミックを読んだ感想から聞かせていただけますか？

小西：最初読んだ時はかなり繊細なお話だなと感じました。僕が演じた快成は尻尾が生まれつき生えていて、そのせいで周りからすごくバカにされたり避けられたりしています。でもそれって、結構誰にでも当てはまると思っていて。誰にでもコンプレックスや人と違うところは絶対あると思うんですけど、そのコンプレックスのせいで周りから排除されてしまう感覚は僕もすごくわかりました。快成の尻尾はまさにその象徴だなと。

　その快成の前に那智が現れて、完全に殻にこもっていた快成がちょっとずつ変わっていきますが、那智みたいな「周りと違ってもおかし…

『尾かしら付き。』（佐原ミズ/コアミックス）第5回【全5回】

　ソフトボール部で外で毎日練習しているのに、日焼けをしないことが悩みの女子中学生・那智。彼女はある日、同級生の男子・宇津見に「しっぽが生えている」ことを知ってしまう。それ以来那智は宇津見が気になるようになって…。「みんなと違う」ことに戸惑い傷つきながらも、ふたりが心を通わせあう10年間の物語。あの頃持っていたコンプレックス、他人からの視線、淡い恋心――どこか懐かしさを感じる物語です。2023年に実写映画化が決定！

＜続きは本書でお楽しみください＞