墓場まで何マイル
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墓場まで何マイル / 感想・レビュー
鮎
絶筆と遺稿のほか、死を前にした時期の随筆や対談を主に収録。刊行時は悔しさともどかしさに歯噛みしたものだけど、今回はさすがに落ち着いて読めた。白眉は俳句や短歌についての対談で、それらを「詠む」とは言わない寺山の作家としての背景が、体温や肉声を感じさせる距離で語られている。創作は原風景の復元作業だとの言葉に、「田園に死す」の本来あり得ないはずの郷愁を思って深く頷く。寺山の東北は郷土史にも押入れのアルバムにもない、だからこそ強い普遍性を持って訴えてくる。
2017/05/18
ま
図書館で借りた本。昔、青森に住んでいたので、寺山修司の本は良く読んだ。図書館で借りて読んでいたので、手元にほとんどないのが残念。この本では、角川春樹と吉本隆明との対談が面白かった。特に吉本氏と死生観について、語り合っているのが、今読むと興味深い。遺稿となった「懐かしのわが家」を久しぶりにまた読む事が出来て、うれしかった。
2014/05/27
のうみそしる
言語と思考の魔術に罹ったようだ。ドラマツルギー、エントロピー、実相観入、リゴリスティック。創作において、モノローグばかりではなくダイアローグを取り入れねば。自分のふるさとも粉飾されカッコつきになってはや13年。「死ぬのはいつも他人ばかり」
2020/10/10
erica
ヒトツヒトツの言葉が重石のように胸にめり込んでくる感覚で読みました。
2008/04/27
hiro6636
図書館
2020/09/02
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