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名称未設定ファイル

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作家
品田遊
出版社
キノブックス
発売日
2017-06-30
ISBN
9784908059704
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人間が「幽霊」と「虫」になっていく!?  品田 遊(ダ・ヴィンチ恐山)にネットの未来について訊いてみた

「普段見ている光景」を描いたつもりだった

―――『名称未設定ファイル』、すごく斬新な小説だなと思いました。

品田●そういう感想を多くいただけてありがたいです。でも正直に言うと、自分ではあまりピンときていないですね。エゴサーチして、「面白い」とか「新しい」といった感想が出てくると、「本当だろうか」とつい疑ってしまいます。

―――本人としては、「新しい」ものを書いたつもりはないということでしょうか。

品田●そうですね。「えっ、だって世界ってだいたいこんな感じじゃない?」という戸惑いがあって……。本の帯に「黙示録的」とあったのも驚きました。私としては、普段見ている光景をより象徴的に書いただけ、という感覚なんです。

―――なるほど。個々の作品で扱われているモチーフだけ見ると、現代人の生活に完全に食い込んでいるテクノロジーが多いのはわかります。たとえばネット通販、チャットによるカスタマーサポート、動画配信サービスなど。こういったモチーフから物語を構想されていったのでしょうか?

品田●「今回は◯◯を使った話を書こう」と決めて書いたものもあれば、「こういった出来事を表現…

2018/2/17

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SNS、クラウドソーシング、フェイク・ニュース…今注目の若手作家が鋭い分析力と想像力で紡ぐ『名称未設定ファイル』

『名称未設定ファイル』(品田遊/キノブックス)

 Twitterのフォロワーが7万人を超える品田遊の2年ぶりの新作『名称未設定ファイル』が、2017年6月30日(金)に発売された。  著者の品田は、人気サイト「オモコロ」を運営する株式会社バーグハンバーグバーグの社員であり、別名義の「ダ・ヴィンチ・恐山」としても『くーろんず』を著すなど、精力的に活動。平野啓一郎や伊坂幸太郎などを担当する名編集者・佐渡島庸平も注目し、期待を寄せる作家のひとりだ。  2年ぶりの新作となる同書では、SNSやクラウドソーシング、人工知能、フェイク・ニュースや管理・監視社会、電脳世界など現実のリアルな事象をモチーフにした話から近未来、超未来を舞台にした物語までを収録。SF、ブラックジョーク、パスティーシュ(模倣)など、様々なジャンルを横断するディストピア短編集となっている。  紙の本ならではの試みとして、第17話「クラムゲートの封は切られる」では、タイトルの通り後半16ページが「袋とじ」仕様に。読者が切るという能動的な行為を行うことによって、話の様相が変わっていくという仕掛…

2017/7/6

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名称未設定ファイル / 感想・レビュー

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あも

決定。Amazonで購入して欲しい本ランキング1位!読めば意味が分かります。オススメ機能便利ですよねえ…。ほんとコレ軽々しく使いたくない言葉だけど、言わざるを得ない。天才。ワンアイデアで人を楽しませる才能と、それを適切な形にする才能。切れ味鋭すぎて爽快感がすごい。ネット社会に依拠した話を中心に、近未来のディストピアへの警鐘のような話、意味不明過ぎてわらけてくる話まで、ウィットに富んだ皮肉を織り込み、笑いと怖さを同時に与えてくれる。とにかく誉める言葉しか出てこないので、何も言わず騙されたと思って読んでみて!

2018/12/07

papako

なかなか楽しかった。けど、楽しめる人は選ぶかな。SNSとかネット上のやり取りとか、スレッドとかTwitterとか電子書籍とか、そういう題材のショートショート。あと少しSFも。『猫を~』猫を持ち上げるだけで虐待とか!ありそうと思える。『最後の1日』最近の若者なんだろうなぁ。めんど。みちるちゃん怖いわぁ。『GIF FILE』なんか、これから見る目変わるわ。などなど、面白いもあれば、怖いもあり、ふむふむもあり。サクッと楽しめました。

2019/03/26

mihya

面白かった。「猫を持ち上げるな」「亀ヶ谷典久の動向を見守るスレpart2836」あたりも面白かったし、「クラムゲートの封は切られる」のSFっぽいのも面白かった。みちるちゃんはなんか怖い。

2022/11/23

🎈newみなみ🎈

小説家としての恐山の本は初読。17編の短編集。「ネコを持ち上げるな」のネットでの話題の移り変わりの様子だったり、「亀ケ谷典久の動向を見守るスレ」の描写だったり、インターネットへの解像度の高さが気持ち悪い。後味が悪い作品が多くて好みだったが、1番を決めろと言われたら「最後の一日」かな。用水路に転落して死亡した大学3年生の男の最後の一日はどうだったのか、共感する部分もありつつ、日常に潜むじんわりとした「いやさ」が伝わってきて最高。解説もなかなか面白いので目を通すことをおすすめします。

2022/11/23

shikada

短編集。SNSとかネット社会をシニカルに描くようなものが多くて面白かった。匿名ラジオのダヴィンチ恐山が別名義で小説を書いていたとは知らなかった。Twitter炎上を扱った「猫を持ち上げるな」、一般人を丸裸に監視する「亀ケ谷乗久の動向を見守るスレpart2836」、完全分業制の小説家を描く「天才小説家の秘密」が好み。

2021/12/21

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