グルメマンガの定番から旬のおすすめまで7選! アニメ化されて二度美味しい!

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更新日:2018/8/6

近年も増え続けている、グルメ漫画。美味しそうな料理や、それを美味しそうに食べるキャラクターたちを見ていると、それだけでこちらまで幸せな気持ちになる。そして時には、マンガに描かれた料理のほうが本物よりも食欲をそそるから不思議だ。今回は、そんなグルメマンガの中から、TVアニメ化されている人気作を7作品選んで紹介したい。

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■食に関する知識の宝庫! 超ロングヒットグルメ漫画

『美味しんぼ』(花咲アキラ:画、雁屋 哲:作/小学館)

 1983年に連載が始まって以降、アニメ化や実写化などを繰り返し、30年以上売れ続けている超人気グルメ漫画。東西新聞文化部に配属された新入社員・栗田ゆう子は、配属早々、“究極のメニュー”を作るという重大な任務を与えられた。選ばれたのは彼女と、無神経でぐうたらな先輩社員・山岡士郎の2人。不安もあったが、山岡は鋭い味覚と豊富な知識、調理技術によって、「食」に関する問題を次々と解決していく――。

 知らない人はいないだろう有名な本シリーズの魅力は、「食」「食材」に関する知識の豊富さにある。思い込みや他人の評価に頼らず“真の美味しさ”を求める主人公たちを見ていると、丁寧に調理された“究極のメニュー”を追い求めてみたくなる。

■“美味しいホームアニメ”として親しまれている、あったかグルメマンガ

『クッキングパパ』(うえやまとち/講談社)

 1986年に第1巻が発売され、家族の絆や人間関係の温かさと美味しそうな料理で人気を獲得し続けている作品。金丸産業に勤めている荒岩一味。彼はごく普通のサラリーマンだが、実は大の料理好き。大切な家族のために、そして自分のために、合間を見つけては料理をしている――。

 本作品は、『美味しんぼ』とは打って変わって、家庭料理やお弁当がメイン。作り方やレシピがしっかりと書き込まれているので、真似できるのがうれしい。“美味しいホームアニメ”と言われているだけあって、家族との賑やかなやりとりも豊富に描かれている。

■食べているだけなのになぜかエロい!? 革命的なお食事漫画!

『幸腹グラフィティ』(川井マコト/芳文社)

 2015年にアニメ化され、近年のグルメアニメの火付け役となった作品。一人暮らしの女の子・町子リョウ、そして毎週土曜日にリョウの家に泊まりに来るはとこの森野きりんを中心に、料理と食事を通して温かい関係を築いていく物語。

 本作品の特徴は、何といってもキャラクターたちが醸し出す色っぽい雰囲気と可愛さ。一番その力を発揮するのは食べている時なのだが、なぜか作っている時も不思議な色気がある。アニメ放送時は、全力で料理を堪能する彼女たちに、「飯テロならぬ飯エロアニメ」「いちいちエロい」とネット上でも大盛り上がりとなっていたので、こちらも見逃せない。

■美味しいと服が脱げる! 表現の豊かさとアイデアレシピで大人気!

『食戟のソーマ』(附田 祐斗:原作、佐伯 俊:作画/集英社)

 2015年に『幸腹グラフィティ』の次クールでTVアニメとして放送された飯テロマンガ。定食屋の息子・幸平創真は、中学を卒業したら家業を継ぐつもりで日々料理修業に励んでいた。だが父親の命により、超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部に入学。彼はそこで、前向きな性格と料理のノウハウを生かし、料理人として、そして人としても成長していく――。

 とあらすじを書くと普通のグルメマンガのようだが、この漫画は一味違う。『中華一番!』や『焼きたて!!ジャぱん』のような、美味しさに対する“派手な表現”がこれでもかと炸裂し、なんと美味しければ美味しいほど服が脱げ、最終的には全裸に至る。グルメアニメの視聴で“おはだけ”という単語がここまで飛び交う作品は、恐らくこの作品だけだ。

■キャンプ漫画なのに、グルメ漫画に負けない飯テロ度!?

『ゆるキャン△』(あfろ/芳文社)

 今年、2018年1月から放送され、ちょっとしたキャンプブームを起こした作品。オフシーズンのひとりキャンプが大好きな女子高校生・志摩リンは、ひょんなことから各務原なでしこに出会う。リンと出会ったことでキャンプに興味を持ったなでしこは、高校の同好会「野外活動サークル」に入部し、そこからキャンプの魅力にはまっていく――。

 と、本筋はキャンプに関する内容なのだが、その中で度々料理をしたり、食べたりするシーンが登場する。その料理、そしてなでしこの表情が、たまらなく美味しそうなのだ。ほころぶ表情を見ていると、ただのカップ麺すら至高の食べ物に見えてくる。料理も、素朴ながらも一工夫されているものが多数登場するので、真似したくなる。

■“トリアエズナマ”は異世界でも大人気!? 異世界グルメ漫画の王道!

『異世界居酒屋「のぶ」』(ヴァージニア二等兵:漫画、 蝉川夏哉:原作/KADOKAWA)

 原作は、小説投稿サイト「小説家になろう」で連載の小説。居酒屋「のぶ」は、一見どこにでもある普通の居酒屋だが、表の入り口がなぜか帝国の古都・アイテーリアへ繋がっている。文明が未発達なアイテーリアの人々には、居酒屋は驚きと感動の連続。今日も美味しいお酒や料理を求めて、多くのお客さんたちが「のぶ」へとやってくる――。

 登場する料理は至ってありがちな居酒屋メニューが中心だが、それらがとても目新しいもののように描かれるのがおもしろい。美味しそうに、幸せそうに飲み食いするアイテーリアの人々を見ていると、無性に居酒屋に行きたくなる。また、アニメでは「じゅわ~」「ホクホク」といった擬音が文字でそのまま描写されるという表現が用いられているのも特徴的。

■異世界の住人も毎週楽しみにしている!? 土曜限定で異世界と繋がる不思議な食堂

『異世界食堂』(犬塚惇平:原作、九月タカアキ:漫画、エナミカツミ:キャラクター原案/スクウェア・エニックス)

 こちらも原作は「小説家になろう」で連載の小説。商店街の一角にある洋食屋「洋食のねこや」は、普段は至って普通の洋食屋だが、土曜日だけなぜか扉が異世界に繋がっている。この店を知る異世界の人々は、店を「異世界食堂」と呼び、繋がる日を心待ちにしている。今日もこの異世界食堂には人が集まり、歴史が紡がれていく――。

「洋食のねこや」は異世界と繋がって長いようで、前店主と異世界の人々との思い出話も出てくる。やり取りから、料理1品1品に「歴史」が感じられるのも本作の大きな魅力。もちろん、料理の描写が繊細で、食材や作る工程も丁寧に描かれるのが見逃せない。

 普段何気なく食べているありふれたメニューも、マンガやアニメを通して見ると、どれも特別な料理のように目に映る。日々の食事をより楽しく、充実したものにしてくれるグルメマンガは、普段漫画を読まない人にもぜひとも読んでほしいジャンルの1つ。ここで紹介したものは全てアニメ化もされているので、まずはアニメから味わってみるのもおすすめだ。

文=月乃雫