国内も海外も美味しいモノが溢れてる! 旅の計画に役立つおすすめグルメ漫画6選

マンガ

更新日:2018/12/3

 たかが食事、されど食事。どうせ食べるなら美味しいものを!と思うのが人間の性。旅先での食ならば、その意気込みは尚更だ。数あるグルメ漫画から、年末この時期だからこそ読んでほしい6冊を選んでみた。

 旅行先や帰省先での新たなお店開拓に、あるいはまだ旅行先が決まっていないのならば、紹介するマンガの中から食べたいものを優先して旅行先を決めてしまう、なんてこともいいかも。

■国内編:人気シリーズは年末スペシャルドラマの放映が決定!

『孤独のグルメ2』(久住昌之:著、谷口ジロー:作画/扶桑社)

 わざわざ旅先で一人飯? というネガティブなイメージを持っていないだろうか?

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 でも、これまで長くにわたって実写ドラマ化もされてきた『孤独のグルメ』(久住昌之:著、谷口ジロー:作画/扶桑社)のページを開けば、そのイメージは変わるはず。主人公・井之頭五郎がひとりで淡々と飯を食うハードボイルド・グルメ漫画なのだが、切ないぐらい哀愁が漂っている食事場面が、だんだんジワジワとおもしろく見えてくるというのが本作の魅力である。読み終えるころには一人飯もいいね! と思えるに違いない。

 実写ドラマのファン、という人もぜひ別のおもしろさを見せてくれるマンガを手に取ってほしい。そして、万全の準備を整えて、年末のドラマスペシャルに備えたい!

特集「グルメ漫画」

■国内編:神楽坂の焼鳥屋は敷居が高い? 恐る恐る覗いてみると…

『今夜はコの字で』(加藤ジャンプ:原作、土山しげる:画/集英社)

 遠出の旅行をする予定はないけれど、普段は行かないような町で「これぞ酒場!」というような自分だけの一軒を見つけたい…。そんな人におススメしたいのが『今夜はコの字で』(加藤ジャンプ:原作、土山しげる:画/集英社)だ。

 コの字型にカウンターを構えている大衆酒場、“コの字酒場”を舞台にした食マンガは、関東に実在する9軒のお店を舞台に、店主と常連客がかもし出す雰囲気や名物料理、酒を香り立つように丁寧に紹介してくれる。安くて旨くて、おまけに居心地がよい、そんな人情味溢れる“知らなかった酒場ワールド”へあなたを誘ってくれること間違いなし!

■国内編:本当においしいものは、トラックドライバーが教えてくれる!

『流浪のグルメ 東北めし Ⅲ』(土山しげる/双葉社)

 仕事で全国中を駆け巡るトラックドライバーは、地方の旨い情報をよく知っている。それが食通なら、なおさらだ。『流浪のグルメ 東北めし Ⅲ』(土山しげる/双葉社)の主人公は、東北エリアを担当する食通の運転手。ありきたりのガイドブックには載っていない、本当に地元で美味しいとされている料理を紹介してくれるグルメ漫画だ。

 3巻の青森編で取り上げられるのは八戸名物「せんべい汁」。観光客向けのニセモノではなく、「本当に旨い!」料理を見つけ出すヒントが詰まっている。食マンガの大家であった作者・土山しげる氏の生前最後の作品となった本作。多くの読者を魅了し続けた氏からのメッセージをじっくり味わいたい。

■海外編:本場オランダで人気のフライドポテトのトッピングは?

『ヨーロッパたびごはん』(ながらりょうこ/イースト・プレス)

 オランダ名物「オーロッホソースがけフリッツ」を召し上がれ、と言われて「オーロッホソース?」何だかよく分からないけど美味しそう! 食べるぞ! と思ったあなた。そんな食いしん坊なあなたにぜひ読んで欲しいのが『ヨーロッパたびごはん』(ながらりょうこ/イースト・プレス)だ。

 本書は作者夫婦がヨーロッパ各地を旅し、その土地の食を紹介するコミックエッセイ。北欧三か国、イギリス、ドイツ…「ヨーロッパ」とひと括りにしがちだが、そこにはさまざまな食文化がある。絵画のような雰囲気の丁寧なタッチもさることながら、モノクロページが多いのにどの食べ物も美味しそうに描かれ、一層想像力を掻き立てられる。地元の手軽なローカルフードがいくつも紹介されている。いつかヨーロッパに行ってみたい!

■海外編:人気漫画家がのめり込み過ぎて料理店を開くほどの魔力、トルコ料理

『トルコで私も考えた トルコ料理屋編』(高橋由佳利/集英社)

 トルコ料理は、フランス料理、中華料理とならぶ「世界三大料理」のひとつ。でも、具体的にはあまり知らない、という人は多いのではないだろうか。世界史でも習ったように、オスマン帝国下で豊かに発展したトルコ料理はとっても奥が深いのだ。

『トルコで私も考えた トルコ料理屋編』(高橋由佳利/集英社)は人気少女漫画家による実体験に基づくコミックエッセイだ。トルコに魅せられ、留学し、そこでトルコ人と結婚、男児を出産した作者が日本に転居した後、なんとトルコ料理屋をオープンすることに。何気ない日常の風景に絡めてトルコの料理や文化がふんだんに盛り込まれている本書を開けば、あなたもきっとトルコに旅してみたくなるはずだ。

■お土産編:お土産買うのが面倒! という人も必見のおすすめガイド

『おみやげどうしよう?』1巻(西園フミコ/講談社)

「おみやげ」は日本の美しい習慣のひとつだろう。だが、誰もが一度は「おみやげ、どうしよう?」と悩んだことがあるのではないだろうか?

『おみやげどうしよう?』(西園フミコ/講談社)は大学職員として働く主人公・トウコが出張先から職場へ持ち帰るおみやげを、ひたすら真剣に選ぶ、というご当地グルメ漫画である。

 全国各地の有名な食べものから時には無名なものまで実在するおみやげを詳細に紹介してくるので、思わず「これは覚えておこう!」とメモを取りたくなるのも本書の魅力だ。舌の肥えた同僚を想像しながら、次はどんなおみやげを買おう? といつも悩んでいるあなたは必読だ。

 旅行先での食事はやはり特別なものだ。それぞれの作者の美食へのこだわりが詰まった本稿の6冊。読み終わると幸せな気分になることは間違いない。