子持ちのくせに不倫しまくり。突然の離婚宣告…エグすぎる不倫・離婚の実態

恋愛・結婚

公開日:2020/2/2

 報道から1週間経った今も東出昌大と唐田えりかの不倫騒動は収束する気配がなく、昨今、男女問わず、あらゆる芸能人の不倫報道が世間を賑わせている。どうして彼らは、不貞行為だとわかりながらも、不倫をやめることができなかったのだろうか。そして、不倫をされた側は、どんな心境でいるのか。不倫・離婚の実態がわかる記事をまとめてみた。

■人はなぜ不倫をするのか? セラピストが見た不倫の真実とその答えとは

『不倫と結婚』(エスター・ペレル:著、高月園子:訳/晶文社)

『不倫と結婚』(エスター・ペレル:著、高月園子:訳/晶文社)は、心理療法士である著者が、自身が関わってきたカップルセラピーの例を挙げながら、不倫がもつ役割を考察した一冊。

 私たちが、不倫という問題に直面したときに必ず疑問に思うのは「なぜそんなことをしたのか?」ということだろう。その問いに対しては、本書にはケースバイケースの答えが載っているが、特に納得されられるのは、「結婚や結婚相手に過剰な期待を抱きすぎたのではないか」というものだ。

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 過度な期待は、結婚の動機にもなれば、不倫の動機にもなり、さらには離婚の動機にすらなる。もし、身近に不倫という一大事が起きたときに、どのように向き合ったらよいのか。明確な答えがあるわけではないが、この本は、自分なりの道筋を考え、選んでいくヒントになるだろう。

■日本人の不倫率が高いのは、遺伝子のせい? 脳科学でゲス不倫を分析すると――

『不倫』(中野信子/文藝春秋)

 不貞行為に及ぶ時、人の脳では何が起こっているのだろう。『不倫』(中野信子/文藝春秋)は、脳科学者である著者が、不倫について、人の脳のメカニズムから分析した一冊。本書によれば、日本人の約5割は不倫型の遺伝子を持っているという。

 最新の研究で、「ある特定の遺伝子」を持つ人は、持たない人に比べて不倫率や離婚率が高いことがわかった。不倫をする人が絶えないのは、当事者のモラルの欠如によるものではなく、先祖から脈々と受け継いできたこの遺伝子が、効率のよい繁殖をしようと駆り立てているからではというのである。

「不倫=悪」というのは比較的最近生まれた倫理観で、その変化に生物進化が追いついていないらしい。これから私たちの脳や倫理観は、どのように変わっていくのだろうか? 10年後、100年後の“不倫”のカタチ…ゲスなようだが興味が尽きない。

■子持ちのくせに不倫しまくり、年収3千万と豪語するが本当は無職…超地雷男に騙されて転落する女の話『俺たちつき合ってないから』

『俺たちつき合ってないから』(宮崎摩耶/竹書房)

『俺たちつき合ってないから』(宮崎摩耶/竹書房)は、他人の幸せを妬むあまり、「誰もがうらやむような結婚がしたい」という願望をもつ女性を描いた物語。

 主人公は、「結婚するなら、年収3千万以上じゃないとイヤ」と豪語するキャバクラ嬢・ゆりか。男運のない日々を乗り越えて、ついに、年収3千万円の男と巡り合うのだが、この男が地雷物件だった。男は2人の子どもがいる家庭持ちのくせ、何人もの女と浮気を重ねる。おまけに年収3千万円どころか、本当は無職。女性から金を巻き上げながら暮らすクズ中のクズ男だったのだ。

 しかし、ゆりかは「幸せになれない恋」にのめりこんでいく…。幸せとは何なのか。幸せな結婚生活とは何なのか。改めて考えさせられる一冊。

■なぜオッサンたちは結婚生活から逃げたくなるのか…

 長年の結婚生活でさまざまな感情が積もり積もって、ふと「離婚」の文字が頭によぎる夫たち。彼らはいったい何がきっかけで離婚を考えるのだろうか。たとえば、ある男性は、30歳のとき1つ年下の女性と社内恋愛の末、結婚。すぐに子どもにも恵まれ、ごく普通の家庭生活を営んできた。だが、妻とのセックスは楽しくなかった。

 そこで、彼が求めたのは年上の女性だったのだという。結婚して3年ほど経った時には、18歳年上の女性と付き合い、その関係が終わった今は、還暦過ぎの女性と付き合っているという男性。どうして夫たちは、結婚生活からの逃げ場を作ろうとしてしまうのだろう。さまざまな事例に触れるにつれて、「結婚とは何なのだろう」と、胸が痛むのは、私だけではないはずだ。

■夫から突然の離婚宣告。焼身自殺まで思いつめた主婦が、日常生活の崩壊をマンガで綴る

『不倫サレ日記。結婚9年目で33歳子なし兼業主婦が不倫されてみた』(ななしなあめ子/KADOKAWA)

『不倫サレ日記。結婚9年目で33歳子なし兼業主婦が不倫されてみた』(ななしなあめ子/KADOKAWA)は、実際に著者が体験した内容をもとにしたコミックエッセイ。夫の浮気発覚から、友人を巻き込んでの浮気の証拠集め、夫と浮気相手との話し合い、そして離婚に至るまでが、著者の心の葛藤とともに記録されている。

 著者は、一時はこの著作を書き上げたら、夫の実家の前で焼身自殺しようとまで思いつめていたという。それでも著者は、本書の末尾に元夫へのメッセージを刻み、自分が幸せになるために前進することを決意した。そう前向きに言えるようになるまでには、相当の葛藤があったことだろうか。愛ってなんだろう、結婚は本当に愛の形のひとつなんだろうか…本書を読むとそんなことを改めて考えさせられてしまう。

■家族であることに幸せを感じられなかった。39歳男性が語った「ぼくの離婚」

『ぼくたちの離婚』(稲田豊史/KADOKAWA)

 たとえ夫婦であっても、男と女の目に映る結婚生活はまったくの別物なのかもしれない。『ぼくたちの離婚』(稲田豊史/KADOKAWA)は夫の「主観」のみで離婚劇を総括したルポルタージュ。

 世の中の離婚の体験談は女性視点で語られることがほとんどだが、この本では、妻の言い分は一切聞くことはない。バツイチ男性たちに離婚の経緯を聞いてみると、そこには女性からは想像できないような離婚理由が隠されているのだ。

 たとえば、幼少期から両親が不仲で、妻から夫や父親という役割を求められることが辛かったという人など、この本にはたくさんの生々しい体験談が収録されている。男性視点から見る結婚生活の姿に目から鱗が落ちる思いのする一冊。

■大人ほど「恋愛感情」の整理が下手…だから不倫が横行するのか?

 とある女性カウンセラーが、ため息をつきながら「主婦の不倫が増えていると実感する」と話してくれた。夫婦ともフルタイムで働いていたとしても、家事や育児はどうしても女性の負担が大きくならざるを得ないのが日本の現状。そんな女性たちが、ふっと恋に魅入られることがあるようだ。

「女性たちから不倫の相談が増えましたね。やはり『結婚していながら恋に落ちるのは罪悪』という気持ちは強いようで、話すことで重荷を少し減らしたいと思っているように感じます」。

 恋すること自体が初めてだったり、何十年ぶりだったりするせいだろうか、男女問わず大人ほど「恋愛感情」の整理のしかたが下手になっているという。それは言い換えれば、大人たちが恋に対して真摯、純粋になっているともいえるのかもしれない。

■浮気や不倫が止められない「セックス依存症」とは? 苦しい恋を選んでしまうのには理由があった

『恋愛依存症』(伊東 明/実業之日本社)

 友人から「そんな男のどこがいいの?」と言われても恋心を捨てられず、苦しい恋に悩んだ経験がある人もいるだろう。こうした人の中には、苦しい恋を無意識のうちに選び、繰り返してしまう恋愛依存症の人もいる。そんな人々の心の声をまとめ、傷を癒す対処法を教えてくれるのが『恋愛依存症』(伊東 明/実業之日本社)だ。

 恋愛依存症は、どんな人も陥ってしまう可能性がある身近な病気。特に恋愛依存症のうち「セックス依存症」は、真面目な人こそ陥る可能性があるという。言葉の響きから軽く考えられることも多いが、当事者は性病や金銭的な問題、社会的地位の喪失、家族との不和、空虚感、不安感、焦燥感などに苦しめられている。「苦しい恋愛をやめられない自分が大嫌い」と悩んでいる人は本書で著者の優しい言葉に触れながら、自分を客観視することから始めてみてはいかがだろうか。

 配偶者への不満。ちょっとした出来心。不倫遺伝子。セックス依存症という病…。不倫の原因には様々な要素があるらしい。もしかしたら、不倫は、どの家でも起こりうる可能性があるものなのかもしれない。不倫報道は対岸の火事ではない。もしかしたら、あなたの家でも、不倫につながる火種がくすぶっているのかもしれない。

文=アサトーミナミ