ボディ、アロマ…恥をかかない「ワイン用語」とプロのように飲む「テイスティング」方法とは?

食・料理

2017/1/20


『The WINE』(マデリン・パケット、ジャスティン・ハマック/日本文芸社)

 かっこいい大人のたしなみの1つにワインが挙げられる。彼女と共に高級イタリアンを訪れ、颯爽とワインを注文し、甘いひとときに乾杯する。そんな大人な時間に憧れる筆者だが、未だその夢は叶っていない。様々な要因が挙げられるが、中でもワインに対する知識が皆無だ。そこで今回は『The WINE』(マデリン・パケット、ジャスティン・ハマック/日本文芸社)をご紹介し、読者と一緒にワインのことを学んでいきたい。

 本書はワインを楽しみたい人のために、味わい方、選び方のポイントが目で見て理解しやすいように書かれたヴィジュアルガイドブックだ。200ページに及ぶ解説は「ワイン図鑑」を想起させるほどであり、ワインと縁遠い筆者も本書を読みこめば「ワイン通」になれるだろう。読む前から鼻高々だ。

ワインを決める5つの要素

 ワインには「甘味」「酸味」「タンニン」「アルコール度」「ボディ」の5つの要素がある。ワインの甘味は、ブドウ果汁が発酵してアルコールができたとき、発酵しきれず残った糖分のことだ。これを「残糖」と呼ぶ。甘味のレベルは「超甘口」から「超辛口」まで5段階で表現することができる。辛口になるほど残糖が少ないというわけだ。

 ワインを飲んだとき、渋味を感じることはないだろうか。この渋味の正体はタンニン。タンニンはワインの風味というより触感に近い。たんぱく質を取り除く働きがあるので、口に含むと舌がひきしぼられるような感覚を得る。この感覚をよく「ざらつく」と表現する。

 「ボディ」とは、ワインのタイプを表現する言葉だ。甘味、酸味、タンニン、アルコール度の4つの要素によって、ワインの軽さや重さが形づくられる。酸味が強く、アルコール度が低く、タンニンが少なく、甘味が弱いワインは、ライトボディ系のワインと表現される。反対に、酸味が弱く、アルコール度が高く、タンニンが多く、甘味が強いワインは、フルボディ系のワインと表現される。牛乳でたとえる と、無脂肪牛乳がライトボディ、高脂肪牛乳がフルボディというわけだ。

テイスティング

 ぜひやってみたい大人なワインの飲み方「テイスティング」。まずは色や質感を目で観察する。テイスティングに適した量は75ml。自然光のもとで、ナプキンや紙など白いものにグラスをかざしてワインの状態を推察。

 ワインの色を正しく見極めるには、白い背景にグラスを傾けてかざし、色と濃淡の具合を見る。そのあとワインをグラスの中で回す「スワリング」を行う。これはワインの粘性を確かめるための行為で、アルコール度が高い、もしくは残糖が多いほど粘性が強くなる。液体の表面張力によってグラスの内面に無色の液滴が零れ落ちる「マランゴニ効果」が起こる。これを「ワインの涙」と呼ぶ。ゆっくりと流れ落ちる涙は、アルコール度が高いしるしだ。

 次に香りをかぐ。グラスを鼻の下に持ってきて、鼻を慣らすために1回かぐ。そして一度スワリングしてから再びかぐ。再びかぐときは長く慎重にじっくりとかぐこと。ワインの香りは「アロマ」と呼ばれる。一般的にグラスの縁の上部では花のアロマを、下部では濃厚な果実のアロマを感じ取ることができる。

 そして味わう。最初にワインをひとくち含んで、口内をワインで覆うようにしてから、何回かワインを少量ずつ口に入れてみる。こうすれば、複数の風味をひとつずつ判別できるという。少なくとも3種類の果実味と、3種類のアロマを判別してほしいそうだ。

 本書では他にもワインのたしなみを紹介しているが、筆者はここで力尽きてしまった。もう限界だ。居酒屋でガヤガヤしながらビールをすすっている方が性に合っている。彼女と高級イタリアンで過ごす大人な時間は次回に持ち越しだ。プロのようにワインを飲みたい方は、ぜひ本書を手にとってほしい。

文=いのうえゆきひろ