「今月のプラチナ本」は、紺野アキラ『クジマ歌えば家ほろろ』
『クジマ歌えば家ほろろ』(1巻)
●あらすじ● 中学1年生の鴻田新は、兄が浪人して以来ピリついた雰囲気の鴻田家で寂しい思いをして過ごしていた。新はある日、鳥のような見た目で人の言葉を喋る謎の生き物「クジマ」と出会い、お腹が空いているというので家に連れ帰ることに。春が来るまで共に生活することとなったクジマは、いつしか家族の空気も変えていき──一風変わったホームコメディー。 こんの・あきら●福岡県生まれ。2017年『知らない海の底』で第80回小学館新人コミック大賞少年部門に入選、同作で『ゲッサン少年サンデー』本誌デビュー。『クジマ歌えば家ほろろ』は連載デビュー作品となる。その他の作品に「陰陽師」「モノツキ」「疑心暗鬼を生ず」などがある。
紺野アキラ小学館ゲッサン少年サンデーCスペシャル 715円(税込) 写真=首藤幹夫
編集部寸評
腹ペコから始まる期限付きの共同生活 クジマがとにかく長いのが良い。しかし気は短い。人間の場合、長身は鷹揚であるとされ、それがミステリアスさにつながったりもするが、クジマは真逆。中身はダダ漏れているのに、生物とし…