運のよさは自分で決められる!? 考え方や行動を変えるだけで幸運が舞い込む36の方法

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公開日:2023/9/15

新版 科学がつきとめた「運のいい人」
新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(中野信子/サンマーク出版)

「あの人は運がいい。それに比べて自分は……」

 仕事でも日常生活でも、そう思ったことは誰でもあるはずだ。運の良さは、持って生まれたもの。自分にはどうしようもないと諦めたくなってしまうだろう。

 そんなアナタに、運は自分の考え方次第だと教えてくれるのが『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(中野信子/サンマーク出版)。誰でもすぐにできる「運のいい人」の考え方を紹介しよう。

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運のいい人って、どんな人?

 本書では、運のいい人とは「誰にでも公平に降り注ぐ運をより多くキャッチできる人」としている。運が公平に訪れているということに疑問を感じるかもしれない。私たちは目に見える結果で運、不運を判断しているが、実際は気付かないところにも無数に存在している。

 例えば、早起きしたから一駅歩こうといつもと違う道を歩く。同じ道を通っていたら、100万円が入った封筒が落ちていて、拾い届けたお礼に1割もらえる幸運があったかもしれない。逆に、危険な運転の自転車とぶつかる不運にあった可能性もある。どちらにせよ別の道を選択したことで、運、不運が自覚なく過ぎているのだ。

 不運続きだと感じていても、実はもっと大きな不運を自覚なく回避し続ける幸運に恵まれているのかもしれない。そう思えば運の善し悪しは考え方次第。ならば、運をより多くキャッチする考え方を身につければ、誰もが「運のいい人」になれるというわけだ。

運のいい人は、自分を大切にする

 運がいいと言われる人たちの行動パターンや考え方を観察したところ「自分を大切にする」人が多かったそう。常識や世間一般の価値観ではなく、自分がどう感じるかを大切にして、自分をていねいに扱う人が多い。

 心理学の「割れ窓理論」によると、人はゴミひとつ無いきれいな道にポイ捨てをするのはためらうが、ゴミだらけの道なら「ひとつくらい増えてもいいか」と思ってしまうそう。これが人間に対しても起きてしまう。自分を大切に扱う人を粗末にするのは抵抗がある。一方、自分で自分を粗末に扱っていると、同じように扱ってもいいと思われてしまうのだ。

 周囲から大切にされる人の方が、「仕事を手伝ってもらえた」「美味しい物を食べさせてもらえた」など、幸運だと感じる出来事が起こりやすいというのはイメージできるはず。運をよくするために、まずは自分を大切に扱うことから始めてみよう。

運のいい人は、自分は運がいいと決めつけている

 運がいいと言われる人たちは、自分自身のことを「運がいい」と思っているか、そう決めつけている人が多い。そして、根拠なくそう思っていると、実際、運がよくなると著者は語っている。

 理由としては、運がいいと思っている方が、失敗したときでも「運がいいのに失敗した。原因はなんだろう」と考えることができ、成功に繋がりやすいから。原因が運の悪さだと思っていると、それ以上何も生まれない。

 運がいいと決めつけるためには、「運がいい」「ツイてる」と声に出すといいそう。これは気持ちの問題ではなく、脳科学的に正しい方法。人間が何かを記憶するとき、脳の海馬が働く。その際、耳や目など働かせる感覚器官が多いほど、記憶は強化される。そのため、心で思うだけ、よりも声に出した方が、さらには紙に書いて見えるところに貼っておいた方がいいという。

 本書では、「運のいい人」の考え方や行動パターンを分析し、5章に分け36個の具体的な方法を紹介している。どれも簡単だけれど、さまざまな調査と実験、脳科学に基づいた解説がされているので、納得して試してみようと思えるはず。自分はツイてないのかも……と思ってしまったときに読み返してみてほしい。

文=冴島友貴

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