「マネるな危険!」―人気ブロガーが実践する“超暇つぶし”とは?

エンタメ

2017/8/17

『超暇つぶし図鑑』(ARuFa/宝島社)

「人生は死ぬまでの暇つぶしやから」

 こんな素敵な名言を残してくれたのは、佐賀のがばいばあちゃん。忙しければ忙しいほど渇望する“暇”だが、実際に手に入れるとすぐに手放したくなるものだ。私自身、大学生の頃1週間ほどバイトも遊びの予定も入れずに“暇”を満喫しようと試みたが、1日で友達に「遊んでください!」と泣きついたことがある。そう、暇はツラいのだ。気が狂いそうになるほどに…。

“暇”はあるとつぶしたくなるもの。電車での移動中にスマホをいじる、宅配便の荷物に入っていたプチプチを一心不乱につぶす、天井のシミをひたすら数える、窓から見える雲をただただ見つめる、妄想…などライトなものからディープなものまで“暇つぶし”方法は多種多様だ。

 そんな暇つぶしを昇華させた、上級者向けの“超暇つぶし”を実践しているのが『超暇つぶし図鑑』(ARuFa/宝島社)だ。そして、著者はフォロワー36万人以上(2017年8月16日時点)、ネット活動10年以上を誇るARuFa氏。彼が編み出した奇想天外な暇つぶし方法と、インパクトしかない写真の数々は見ごたえ抜群だ。以下には特に気になった珠玉の暇つぶし3選を紹介したい。

■部屋を森に、すると、室内で森林浴ができる

 タイトルだけでは全く想像がつかない暇つぶしである。つまり部屋の床に土を敷き詰め、芝生や草花を植えた後、拡大印刷した森の写真パネルを壁に立てかけるというもの。6時間の作業の末、完成した室内は一見するとリラックスできそうな空間だ。しかし、完成3日目には謎の腐敗臭であえなく撤去となったという。きれい好きな人や、賃貸住宅の敷金が気になる人にはおススメできない。

■温泉の聖地「別府」に行って、あえて入浴剤入りの風呂に入る旅

 もはや、目的と手段を見失ってしまったかのような企画。わざわざ、別府に行ったにもかかわらず、あえて入浴剤のお風呂に入った方が贅沢ではないか、というのが趣旨となっている。結果は当然ながら「景色は自宅と一緒」「ただのユニットバスでしかない」「お湯は紫色」など散々だった様子。良い子は決してマネをしてはいけない。

■ドリルにハンコを付けると、力強く押せる

 この暇つぶしは写真のインパクト大。野口英世と名前が書かれた婚姻届の印鑑欄は、無情にも穴が空いている。当然の結果といえるが、このシュールな一枚はきっとあなたに笑いを届けてくれるはずだ。

 本書で紹介されている暇つぶしの中で、何か気軽にできるものはないかと探してみたところ「トイレにサイリウムを落とすと、セーブポイントっぽくなる」というものがあったので実践してみた。トイレの便器にサイリウムをぽちゃんと落としてみると、確かに某ロールプレイングゲームのセーブポイントっぽくなり、テンションが上がる。だが、やり終え、片付けをする作業中、何とも言えない寂しさが漂った。

 ARuFa氏はきっとこの寂しさを幾度も乗り越え、本書を完成させたのだろう。だから、素人が軽い気持ちでマネをすると痛い目を見る。ちなみに、まだ光っているサイリウムをゴミ箱に捨てたところ、ゴミ箱もセーブポイントのように輝きだしたことを付け加えておきたい。

文=冴島友貴