AV男優しみけんも監修!『Tarzan』「男と女のハンサムSEX」特集、女性を悦ばせるための“18個の力”がすごい

エンタメ

2018/8/14

『Tarzan』(マガジンハウス)

 昨年の今頃、雑誌『Tarzan』(マガジンハウス)から出た「性學」特集号は、実にこの雑誌らしい、肉体面にフォーカスをしたセックス特集だった。ポップなイラストによる性器の図解や、アンケートをもとにした男女や年代別セックス事情の検証、性ホルモンを『プリティウーマン』のキャラクターに見立ててシーン別に解説する企画など、テクニックというよりは、身体面での知識を得ることができる教科書的内容だったのが印象的だ。

 そのため今年の夏に登場した、「男と女のハンサムSEX」特集号には度肝を抜かれた。そもそも、“ハンサムセックス”というのがなんなのかわからない。響きだけでイメージするのであれば、そこにはどこか男性本位で独りよがりな、“思い込みセックス”の影が見えるような気がした。正直、表紙とタイトルを見て、ちょっと不安になった。

 読んでみれば、それが杞憂であったことはすぐにわかる。これはむしろ、女性を悦ばせることや、男性の勘違いしやすいミスを修正し正しい方向へとリードしていくことが、さまざまな角度から考察されている。それは、端的な言葉で表すのであれば“思いやり”である。『Tarzan』は、ハンサムであるための条件について「正解はないかもしれないけれど」と前置きをしながらも、「相手を思いやるための必要な“力”はきっとあるはずだ!」と続ける。

 そのために考えた「力」が、思考力、知識力、快感力、乳首力、前戯力、接吻力、勃起力、絶頂力、挿入力、体位力、口撃力、後戯力、清潔力、疎通力、安全力、照明力、下着力、準備力、の計18個の力である。

 多すぎる。

 いくらなんでも18個は多すぎる。目次の時点でウッとなる。

 しかし、一度ページを開けば、そのあまりのおもしろさからあっという間に読み終わってしまうので恐ろしい。昨年の「性學」特集同様、『Tarzan』らしい教科書的な知識や男性の勃起力を高めるためのトレーニングなどは健在、その上で、AV男優のしみけんさんや女性向けAVを制作しているシルクラボの牧野江里プロデューサーが監修に入り、現場のプロからの指南が随時にちりばめられている。

 特に「知識力」の、しみけんさんによる「あいうえお」の法則(※男性に突かれているときに出る「あん、あん」という声は、突かれた衝動で反射的に出るもの、など)や、「絶頂力」の、Gスポットの攻め方(※中指または薬指で支点を動かさずにトントントンと軽く押す、など。写真付きで解説されている)は、必見。意外と男性の乱暴な扱いで痛がっている女性は多い。

「挿入したら10秒間動かない。その後はわずかな動きでOK」など、女性側からすると“かゆいところに手が届く”ようなテクニックが満載で、「そうそう、これを男性にわかってほしいんだ」という情報ばかり。これは、もはやカップルで読んでみるのもいいんじゃないか。

 セックスの好みはひとそれぞれ。もちろんこの雑誌に載っている「力」すべてが、あらゆる男女にとって快いセックスにつながるとはいえない。しかし、少なくともこれだけ網羅的かつフラットな目線で解説されたセックス特集はなかなかないのではないか。

「俺は女性を悦ばせることができている」と自信満々な男性にこそ読んでほしい号。私調べで恐縮だが、そういう男性ほど“ヘタ”だったりするのだ。彼のセックスがイマイチな女性は、こっそり部屋の片隅にこの雑誌を置いておいてみてもいい。

 前回よりも明らかにパワーアップした『Tarzan』のセックス特集。今日から実践できるメソッドばかりなので、もっと女性と一緒に気持ち良くなりたい男性は読んで損のない号だろう。

文=園田菜々