ゴマすりは最高の処世術!? 波風立てずにのらりくらりとリスクを避ける“35のビジネステクニック”

ビジネス

2019/5/23

『波風を立てない仕事のルール』(尾藤克之/きずな出版)
『波風を立てない仕事のルール』(尾藤克之/きずな出版)

 会社では、理不尽なことが多いように思う。必ずしも努力が報われるとは限らず、時にはいわれのない責任を押し付けられることだってある。最悪の場合、職を失ってしまうリスクも、世の会社員には常に付きまとっている。

 こうした現状には不満を抱くが、実際に会社と闘おうとする人はごくわずか。なぜなら、理不尽な環境を変えることがどれほど難しいかを、私たちは知ってしまっているからだ。

 では、どうすれば会社に潰されることなく、そんな世知辛い世の中を生き抜けるのだろうか。それを知れるのが『波風を立てない仕事のルール』(尾藤克之/きずな出版)だ。

 嫌な上司や職場でのリスクと上手く付き合っていくには、現時点で存在している理不尽さをサラっとかわし、防ぎ、対処していくことが重要。こうした処世術を知っていれば、仕事のトラブルに巻き込まれにくくなるだけでなく、上司にも気に入られ、そこそこいい具合に生きていけるのだと、著者の尾藤さんは語る。

 そつなくほどほどに仕事をこなし、穏やかな日々と小さな幸せを手に入れたい。――そう考えている人は早速、本書のページをめくってみよう。

■ミスや失敗をカバーできる“謝罪の鉄則”とは?

 仕事でミスや失敗をしてしまうことは誰にでもあるが、その後の対応によって自分に下される評価は180度変わる。ミスや失敗をした時は、事を荒立てないような謝罪の鉄則を意識していこう。

 例えば、誠実な人こそ気にかけたいのが「事実はそのまま伝えない」という鉄則。自分の意見を伝える時は、目の前で起きている事態と言おうとしている発言を客観視できる冷静さをもつ必要があるのだ。不用意な発言は自分の立場を危うくさせることもあるので、何か問題が発生した時はたとえ正論であっても相手の感情に配慮した発言をしていこう。

 この事実は言うべきか、言わざるべきか…。その判断を心の中で行う習慣を付けていけば気配り力が評価され、上司や部下に認められやすくもなる。職場での評価は自身の行動や発言をふまえて下されていくからこそ、相手に対する配慮を怠らないビジネスマンになっていこう。

■機嫌が悪い人とはどう付き合うのが正解…?

 いつもピリピリしている人や怒りの沸点が低い人は、どこの職場にもいるもの。そんな人にはできるだけ近づかず、逃げることで自分の身を守ることが大切。人は何時間も怒り続けられず、怒りの感情のピークが持続するのは6秒程度だと言われているからこそ、怒っている相手とは一定の時間、距離を置くのがポイントだ。

 そして、相手の心に入り込むには距離を取った後の対応がカギとなる。単に距離を置くだけではなく、相手に不在だったことを自ら詫びに行ってみよう。自分が再度呼び出す前に謝罪に来られると相手は怒りが爆発していても出鼻をくじかれ、矛をおさめざるを得なくなる。また、自ら謝罪に来たという誠実さは、一目置かれる理由にもなる。

 尾藤さんが発見したこの鉄則なら自分の心身を守りながら、相手を立てることができる。怒りっぽい上司や不機嫌なクライアントに悩まされている方はこれを参考にし、上手い立ち回り方を学んでみよう。

■ゴマすりも極めれば未来を切り開く手段に!

 人間は感情や気分に左右されやすい生き物。だからこそ、出世を目論む方や不要なトラブルをかわしたい時はプライドを捨て、ゴマすりのプロになってみよう。

 ゴマすりという言葉には、どうしてもネガティブなイメージが持たれやすい。だが、普通の人は嫌がったり恥ずかしがったりしてなかなかできない行為だからこそ、ゴマすりを易々と行える人は重宝される。ゴマすりは極めれば嫌味ではなく、未来を切り開く手段になるのだ。

 そしてゴマすりは、クライアントからクレームを付けられた時にも役立つ。クレーム時はあえてこちらから解決策を提示せず、相手を立てながら問題を解決できるよう、場をコントロールしていくことがポイント。迷惑料などの金銭要求をされた場合は「私だけでは判断できませんので、弊社と御社の社長の直接のお話となります」と、相手を尊重しながらわざと事を大きくすることで解決を試みてみるのもおすすめ。

 ゴマすりは、まさにブラックな処世術。これを身に付けられたら忍び寄るリスクも、のらりくらりとかわせる強者になれるはずだ。

 過労死が問題視されている日本では生きるために仕事をするより、仕事をするために生きている人が多いように感じられる。そうした方にこそ、“会社に潰されない働き方”を知ってもらい、肩の力を抜いてほしい。あなたの人生は会社だけに縛られていいものではない。もっと無限の可能性や幸せがあるのだ。

 文=古川諭香