「すぐ動ける人」になりたい? 「動けない人」との違いを理解して今日から新しい自分を手に入れよう!

ビジネス

2019/8/9

『0秒で動け』
(伊藤羊一/SBクリエイティブ)

「このままでいいのかな…?」と思いながらも、なかなか日々の生活を“変える”ことができなくて悩んでいるという人は多いだろう。頭でわかったつもりではいるのに、なかなか行動に移せない――。

 そう思い悩む多くの人に対して、「すぐに動ける人」と「動けない人」では、思考・行動に明確な差があることを教えてくれるのが、『0秒で動け』(伊藤羊一/SBクリエイティブ)だ。本書によると、そのポイントのひとつは、まず「仮説」を生み出し、ひとまず「結論」を出すことだ。本書で得られる3つの知識を要約すると以下の通りだ。

(1)動ける人と動けない人は何が違うのか
(2)わかっちゃいるけど動けない時に、どうしたらいいのか
(3)行動をどう積み上げ、継続するか

 それぞれの項目で解説されるテクニックを身につければ、仕事や生活面で「すぐに動ける人」になることができる。もう動けない自分についてくよくよと悩まなくなるはずだ。その極意を一部分だがご紹介したい。

■「すぐに動ける人」と「動けない人」の差とは?

 すぐ動ける人は“やる気”でみなぎっている…というのが一般的なイメージではないだろうか。もちろんやる気も大事だが、著者の伊藤氏は、「すぐ動くためには思考のスキルが必要」とアドバイスする。そこで意識したいのが「頭出しの結論」だ。

 すぐ動ける人は「自分なりの結論」をすぐ出すことができる。自分の立場や方針をすぐ決めてしまえるのだ。

 たとえば会議の場で上司から「A案とB案、どっちがいいと思う?」と聞かれたとする。「動けない人」は、A案とB案の分析について発言をするだけで、結論が出せない。しかし「すぐ動ける人」は、自分の意見や選択についてはっきり述べることができる。このとき大切なのは、その結論が必ずしも正解ではない、つまり「頭出しのたたき台」でも大丈夫ということだ。

 私たちは「間違いたくない」と自分を守りたいがため、いつまでも情報を集めたり、チャンスが来るのをじっと待ってしまったりする。やってみないと分からないことも、行動して失敗したらスピーディーに軌道修正していけばいいのだ。

 これは仕事だけでなく、人生を良い方向へ導いていく「思考のスキル」でもある。仮であっても結論が素早く決まれば、どちらの方向へ向かえばいいかまず定まる。だからすぐに動きだせる。これが「すぐに動ける人」と「動けない人」の明確な違いだ。

■仮説を結論に導く伊藤式「結論と根拠のピラミッド」

 頭出しの結論を出すことが「すぐ動ける人」になる近道。では、すぐに結論を出すためにはどうすればいいのだろうか? それには「おそらくこうだろう」という「仮説」を立てることが必要になる。仮説を立てれば、結論を出せる。そこで紹介したいのが伊藤式「結論と根拠のピラミッド」だ。

「動けない人」は、自ら集めた膨大な情報に溺れて結論を出せない状態にいる。本書の一例を紹介したい。

「グローバルに活躍する人はますます増えるだろう」
「外国語ができる人は重宝されるだろう」
「ビジネスの公用語は英語だが、これからは中国語の重要性が高まるだろう」

 これらの仮説を立てることができたとする。けれども仮説を統合して結論を出さない限り、「自分は」どう行動するべきなのかわからないままだ。これらを統合して、たとえば「中国語の勉強をしよう」という結論(=ピラミッド)を完成させなくてはならない。

 このように仮説を立てピラミッドを完成させるために「だから何?」「だからどうする?」と問い続けることが重要。この方法は「すぐ動ける人」になるだけでなく、考えを深めるテクニックでもある。ぜひ今日から実践してみてほしい。

■この結論を出すと誰かの幸せにつながる――?

 ここまで「すぐ動ける人」になるための極意を紹介してきたが、これらはあくまで本書の一部分。本書は、自分の人生や仕事で何をしたいかという「志」、何事も自分にあてはめて考える「妄想」、世の中に対する「好奇心」こそが仮説を生み出す原動力になると説き、自分に自信をもたらす「軸」を持つことが大切だと述べる。

 また、筆者の心に響いたのは本書のこんなアドバイスだ。それは、「この結論を出すと誰かの幸せにつながる」という考え方だ。

 私たちが仕事をする理由は、お金を稼ぐことはもちろん、誰かがそれを必要としているからであり、その仕事で誰かが幸せになるからだ。だから、私たちは仕事を通じてお金をもらうことができる。仕事をすること、あるいは私たちが結論を出すことは、誰かを幸せにすることにもつながっているのだ。もし自分なりの結論を出せなくて困っている人がいたら、「こう動けば誰かが幸せになるかな?」と考えてみるのもいいかもしれない。

 本書は、今日から「すぐ動ける人」になるための1冊だ。昨日と同じ一日を過ごしていて不安になった人、明日も同じ毎日になりそうで何とかしたい人は、ぜひ本書にそのヒントを求めてほしい。「0秒で動ける人」になるための行動は、今この場でもすぐに起こせるはずだ。

公式サイトでは、本書の3分の1にあたる80ページ以上の試読版が公開されている。内容が気になる方は読んでみるとよいだろう。

『0秒で動け』公式ページ https://www.sbcr.jp/product/4815600242/

文=いのうえゆきひろ